最終回『きのう何食べた?』続編でやってほしいエピソード多数 学ランのシロさんはCGかと思ったら別人だった!
編集部
■シロさんの卒アルの写真は別人
シロさんとその両親(田山涼成・梶芽衣子)、そしてケンジでおせちを食べだしたのも束の間、ぎくしゃくした空気の最中、母親が唐揚げを揚げるためシロさんを台所へ駆り出すという鬼畜の所業をみせる。申し訳なさそうにケンジから離れるシロさんだが、原作(♯50)でははっきりと「ケンジすまん、耐えられん!」との(心の声の)謝罪が書き込まれており、罪の意識はありつつ母の誘いに流されてしまった模様。
取り残された父親とどうなることかと思ったが、父親の機転でシロさんの卒業アルバムを見ることに。そこに写るガクラン姿のシロさんが見事に「若い頃のシロさん」。CGかと思いきや山本楽という子役からキャリアのある青年の写真らしく、その見た目はそのまま『あすなろ白書』(フジテレビ系、1993)に出れそうなくらい西島味があってびっくり。
ここまでずっと頼りなかったケンジだが、勉強ばかりしていたという当時のシロさんの印象を父親から聞いた際、推測ながらもシロさんの気持ちを代弁しだす。
上司に結婚を世話されたりする会社員とかでなく、実力があれば食っていける弁護士を目指し、脇目も振らず猛勉強していたのではないか?
将来、孫の姿を見せてやれないことになるので、少しでもいい大学、いい仕事に就くことが一番の親孝行になると考えていたのではないか?
「当事者」にしかわからない想いが父親の中にすうっと染み込んで行くのがわかる。変な言い方だが、体調不良のため途中降板した「もう一人の父親」志賀廣太郎にも聞かせてやりたかった。
「(唐揚げが)できたよ!」との階下からのシロさんの声に、さっきまでギクシャクしてたはずのケンジと父親が並んで座り、くだけた笑顔で同時に振り向く様子に「家族」の芽生えを感じた。いいシーン。
ちなみに出て行った当時のまま時間の止まっているシロさんの部屋には、ペナント、地球儀、天体望遠鏡、ルービックキューブ、ごついオーディオ、テレビデオ(!)がずらりと並び、ちょっとした郷土資料館。
オーディオはおそらくテクニクスのもので、当然というかしっかりパナソニック系列なのさすが。