「ドタキャンになる可能性も囁かれ、そんな騒動への期待も込みでの参加でしたが、水道橋の駅を降りてまず驚いたのは、ダフ屋が一切出ていなかったことです。チケットが売れておらず、チケットがネットオークションで投げ売りされており、2枚で450円で落札されたなんてことがニュースになっていましたから、ダフ屋も、とても商売にならないとふんだのでしょう」
彼女たちのコスプレをしたファンも少なく、グッズ売り場もガラガラだったという。だが、ふたりは期待を裏切らなかったという。
「開演時間になっても、5つの巨大ビジョンに何やら映像が映し出され、音楽がかかっているだけで、ふたりが姿をあらわす様子がないんです。そのまま30分が過ぎると、“ドタキャンか⁉”と会場も次第にざわつきだしたので、近くにいたスタッフに、“これ、どうなっているんですか？ いつ始まるんですか？”と聞いたら、“あ、もうはじまっているんです”と、主役不在のビジョンの映像がライブの演出だと聞かされて、驚きました」
そしてそのまま50分が経とうとしたところで、ついにt.A.T.u.のふたりが登場。
おなじみのヒット曲を披露したものの、それまでのイライラ、モヤモヤが強すぎたせいだろうか、会場はイマイチ盛り上がらなかったという。
「ノーブラを売りにしていた彼女たちが、この日はTシャツの下から黒いブラがのぞいていたことも、男性客のテンションを下げましたね（笑）」
