『THE W』は三年連続で迷走中?「パクリ疑惑」だけじゃない

編集部

 12月は『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)、『THE MANZAI』(フジテレビ系)などお笑いコンテストが目白押しである。そこで後発の番組として2017年より始まった『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)は迷走中といえる。放送前にはこれまで司会を務めてきたチュートリアル徳井義実による「所得申告漏れ」問題が発覚し、急きょフットボールアワーの後藤輝基に変わった。

 2019年度の優勝者はトリオの3時のヒロインであった。ネタ作りを担当する福田麻貴が、つぼみ大革命に提供したコントのネタが、『コントの日』(NHK)でオンエアされたネタに酷似しているパクリ疑惑が起きてしまった。ネットの反応では設定は同じででもオリジナリティの違いはあり「たまたまかぶってしまっただけでは?」といった擁護の声がある。ただ、特定のコンテストの出場者が、別の人間にネタを提供する行為を疑問視する声もある。

『THE W』は今年で三年目となるが、迷走を続けてきたと言える。初年度の2017年は、観客投票に加えてゲスト審査員はヒロミ、生瀬勝久、新川優愛、吉田沙保里、若槻千夏、柴田理恵が名前を連ねた。この中でお笑い芸人といえるのはヒロミと柴田のみであり、俳優兼コメディアンとしても活躍していた生瀬を加えても、6人の審査員のうち半分しか専門家がいない姿勢に非難が殺到してしまった。

 翌2018年の第2回大会ではゲスト審査員をなくし、観客審査員に集約された。ただ、出場する女芸人が、ブスや非モテといったネガティブな要素を押し出すことにナイツの塙宣之「ひな壇トークはいらない」「ネタはしっかり作った方が良い」と苦言を呈したことでも知られる。

 そうした声を受けてなのか、2019年度はアイドル芸人のつぼみ大革命や、フリー芸人の123☆45などが決勝進出を果たすなど、話題作りとも言える要素が登場した。さらに観客投票を無くし、清水ミチコ、アンガールズの田中卓志、笑い飯哲夫、久本雅美、ヒロミ、ハイヒールリンゴと審査員を全員お笑い芸人で固めこれに視聴者投票を加えたが、パクリ問題が起こってしまった。

 審査方法や内容が毎年変化を遂げているため『THE W』はいまだ迷走中と言えそうだ。(文=相川ナロウ)

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