今年、大麻所持の容疑で逮捕された、田口淳之介被告と小嶺麗奈被告。その公判が21日に行われ、いずれも懲役6月、執行猶予2年の判決が言い渡された。
田口と小嶺は今年5月に東京都世田谷区の同居する自宅兼事務所のマンション一室で乾燥大麻約２・２グラムを所持したとして逮捕された。裁判官は「反省し、治療が確保され、更生の可能性がある」として今回の判決になったようだが……。
判決以上に注目を集めているのが、「外部提供」の問題だ。本来は7月30日に判決が出る予定だったが、関東信越厚生局麻薬取締部（麻取）が２人の自宅を捜索した際に撮影した動画を、テレビ制作会社の依頼に応じて提供していたことが分かったため、弁護人が「重大なプライバシー侵害」と批判をし、長引いてしまったという。
「テレビ局がらみで、麻取が情報を流してしまったようですね。何かしら『お小遣い』でも渡されたのでは、と見る向きがありますが、こうした動画提供を求めるテレビの体質に改めて疑問の声が殺到しています。
また、田口小嶺両被告の事件と今回の動画問題は、直接は関係がありません。『捜査の過程に問題がなかったか検討するという検察の意向で、判決が延期されていた』といいますが、それもまた疑問ですね。情報を流した麻取の責任はもちろん重いですが……」（記者）
テレビ局というと、いったいどの局なのか。一部では「見せしめって意味ではいいんじゃないか」という声もあるが、プライバシー問題というのはやはり難しく、簡単に提供していいはずがないだろう。
ちなみに、どの局でも田口小嶺の判決には触れたが、情報提供には触れず。やはり「身内」には甘いということかも。
