大泉洋も大迷惑? 『ノーサイドゲーム』最終回で「ノーサイド」の意味取り違えで壮絶トライミス

編集部
 だが、物語とは関係のないところで、こんなサプライズがあったようだ。最終回の中で君嶋がかつての宿敵、上川隆也演じる滝川慶一郎に語りかけるシーンでの、このセリフである。

「今世の中は、どんどん理不尽なことがまかり通る時代になっています。だからこそ、ラグビーというスポーツが必要なんじゃないでしょうか。“ノーサイド”という精神は、日本だけでしか通用しない日本ラグビーのおとぎ話かもしれない。でも今この世界だからこそ、必要なんだと思います」

 ノーサイドとは、試合終了を意味するラグビー用語で、その言葉には、試合終了の笛が鳴ると、敵・味方の区別なく、お互いに健闘を称えるという、スポーツマンシップの精神が込められている――ラグビーに詳しくない人でも知っているラグビー雑学の一つで、ラグビーを超えて広く一般にも通用する言葉となっているが、これが実は「日本でしか通用しない、おとぎ話」であることに、驚いた視聴者は少なくなかったようだ。

 だが、ラグビー担当記者はこのセリフに首をかしげる。

「ノーサイドという言葉を、日本のような意味合いで一般的に使うことは、世界では例がないでしょう。というのも、“ノーサイド”で試合終了としているのは日本くらい。というか、日本ラグビーでも使わなくなってきている現実があり、世界では “フルタイム”と言うのが常識。だからと言って“ノーサイドの精神”がおとぎ話かというと、そんなことはなく、試合後には両軍が一堂に集まって盃を交わす『アフターマッチファンクション』という交歓会がある。激しく熱くなりやすいスポーツだけに、紳士的な精神を忘れずに、互いにエールを交換し、交流を図ろうという目的のもと、ラグビーの母国・イングランドではじまったものが現在でも受け継がれているのです。それだけに、あのセリフの意味がよく分かりませんでした」

 ラグビーの素晴らしさを存分に伝えてくれたドラマである。もちろん多くのラグビーファン、関係者も「ノーサイドの精神」で、この小エラーを水に流してくれていることだろう。

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