いまだ着地点が見えてこない、吉本芸人の「闇営業」問題。現在、話題の中心は当初の反社グループと芸人とのかかわりから、闇営業(直営業)に走らざるを得ない状況に芸人たちを追い込んでいる、契約書のない吉本の雇用形態、会社としてのあり方への批判となっている。
中でも注目は、大崎洋会長、岡本社長の現経営陣が刷新されないなら吉本を辞めると啖呵を切った、極楽とんぼの加藤浩次の去就に集まっている。
「後輩芸人たちを思う、加藤の覚悟をもった男気あふれる言動が称賛されており、もしもの場合には、平成ノブシコブシの吉村崇が行動をともにする意思を明らかにしているほか、これに追随する芸人がまだ出てきそう。
吉本分裂の可能性もあるだけに、現在、なんとか軟着陸できないものかと、大崎派の松本人志らが直接に加藤と連絡をとって懐柔をはかり、妥協点を探っているようですね」(放送作家)
5時間半もの会見で吉本のブラック企業のイメージをより際立たせた岡本社長はともかく、大崎会長の失脚はなさそうな気配が濃厚だけに、加藤の退社は免れないとの見方が強いが、吉本内部からはこんな声も聞こえてくる。
「まだ事件、騒動の全体像が見える前に、あそこまでの大見えを切った加藤は、今回の一件がなくとも、吉本退社を考えていたふしがあります。それは、相方の山本圭一の復帰をめぐる吉本との様々な話し合いの中で出した結論だったのでは。また、ギャラの問題も大きいのではという見方もあるんです。加藤は『スッキリ』(日本テレビ系)のMCを長く務めるほか、地上派に3本ものレギュラー番組をもっていますが、その年収は8000万~1億円に抑えられている。