「1分1秒が大事」…衰えゆく父親の記憶力に悲しさが滲む 『俺の家の話』第7話への声

佐久間泰造

 TOKIOの長瀬智也が主演を務める連続ドラマ『俺の家の話』(TBS系)の第7話が3月5日に放送され、平均視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.8ポイントアップとなった。

 家族に内緒で覆面プロレスラー・スーパー世阿弥マシンとして活動しつつ、能楽の人間国宝である父・観山寿三郎(西田敏行)の介護と『観山流宗家』の跡取り修行に奮闘する主人公・寿一(長瀬)の姿を描いた同ドラマ。

 前回、福島県にあるスパリゾートハワイアンズへ旅行をしたことで家族の絆を取り戻すことに成功した寿一だが、今回は息子・秀生(羽村仁成)の親権を巡って元妻・ユカ(平岩紙)と争うことになってしまう。

 さらに秀生の能の稽古まで禁止されてしまうのだが、秀生自身は能に対して熱意を持っており、指導する寿三郎も孫がかわいくて仕方がない。

 そんな中、寿三郎の認知症が進行していることが判明し、介護支援専門員から「施設への入所を検討すべき」と宣告されてしまう。

 寿一は秀生に会いたがっている寿三郎のため、ユカに会いに行き土下座。記憶力が衰えゆく寿三郎にとっては「1分1秒が大事」だとして、秀生の稽古の再開を願い出て受け入れてもらったのだが、このシーンに対してネット上では「寿一郎の必死さが……」「寿三郎と思い出を共有できる時間がわずかだと実感できて悲しくなる」といった声が上がるなど、視聴者をしんみりさせることに。

 寿三郎は前回、スパリゾートへ行く道中で過去に交際した女性たちと会い、その行動の真意として「好きなひとには何度も思い出してもらいたい」と語っていたが、寿一は今回、父親に対してまさにそんな心境になったのではないだろうか。

 また同じく前回では、介護をしてくれる寿一に対して寿三郎が、「なんで素直に『ありがとう』って言えないんだろう」という思いを抱いていることがわかるシーンもあったが、意識がハッキリしている内にその気持ちを言葉にすることができるか。残りの放送回数が少なくなってきただけに、親子関係がこれからどう変化していくのか、次回からの展開も楽しみだ。
(文=佐久間泰造)

 

<プロフィール>

高校卒業後、劇作家を目指し上京。舞台、映画、ドラマのレビューを中心にエンタメ系ライターとして活動中。メタボがちょっぴり気になる30代独身男。

 

「1分1秒が大事」…衰えゆく父親の記憶力に悲しさが滲む 『俺の家の話』第7話への声のページです。エンタMEGAは、エンタメの最新ニュースをいち早くお届けします。芸能ニュースの真相に迫るならエンタMEGAへ!