ただ、懸念点もある。加速する声優の「アイドル化」が賛否を呼んでいることだ。特に15年、『ラブライブ！』（TOKYO MXほか）の劇中ユニット「μ”S」名義で声優たちが『第66回NHK紅白歌合戦』に出場したのは大きな転換点だった。声優の写真集が出版され、アイドル以上にヒットすることも近年は珍しくない。元AKB48の佐藤亜美菜などアイドルから声優に転身する例も少なくなく、競合も多い。
一方で、ベテラン声優・田中真弓が「アイドル声優をやれてるうちに、自分の50～60歳を想像できないとダメ」と苦言を呈すなど、声優本来の実力が疑問視されれば、普通のアイドル以上に厳しい目を向けられる世界でもある。
佐々木が声優になることで、アニメや声優に興味を持つようになるファンも増えるだろう。「琴子さんならアイドルと声優の架け橋になれるはず」という声も上がっているが、佐々木が新たな声優像を築くことに期待したい。
