20日、Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』のシーズン2に出演する続投キャストが発表された。
そのなかで話題を呼んでいるのが、コカインを摂取したとして昨年6月に麻薬取締法違反の罪で有罪判決となり、執行猶予中の俳優・ピエール瀧の続投。過去作品の自粛やシリーズアニメの降板など、フェードアウトの風向きが吹いてきただけに大きなサプライズとなった。ここからピエール瀧の復活劇が始まるのか、世間は注目している。
『全裸監督』といえば、言わずと知れた2020年最大の話題作。村西とおる氏の破天荒な半生を俳優・山田孝之が身体を張って演じきり、日本のみならず世界中で人気を集めた。その結果、Netflix有料会員数の300万人達成に貢献し、その続編への期待は高まっていた。
その人気作において、ピエール瀧はレンタルビデオ店店長の和田役で出演しており、シーズン2でも続投が決定。お世辞にも中心的役柄とは言えないが、エキセントリックな世界感にピリリとスパイスを効かせる山椒的存在。ピエール瀧以外の役者では、シーズン1からのファンからすると物足りなさを感じてしまう可能性は高い。なにより大きいのは、制作サイドがピエール瀧の起用を認めたという点だろう。
社会的に影響力がある人気者だっただけに、騒動発生時にはピエール瀧と石野卓球によるテクノユニット・電気グルーヴの音源・映像は出荷停止・配信停止、出演ドラマ・映画の一時配信停止と“ピエール瀧排除”が行われた。あれから1年経たずしての人気ドラマへの出演続投決定は、業界内でのネガティブな風向きをひっくり返しかねないだろう。
今年2月には竹中直人、山田孝之、齊藤工が映画監督を務める映画『ゾッキ』の撮影に参加したピエール瀧。電気グルーヴとしても音楽雑誌『ロッキング・オンJAPAN』で連載を継続しているだけに、音楽活動においても新たな動きが出る可能性は否定できない。
