先週行われたフィギュアスケートのGPファイナル女子は、ロシアのアリョーナ・コストルナヤが優勝。2位にアンナ・シェルバコワ、3位にアレクサンドラ・トルソワとロシア勢が上位を独占。それも3人とも名コーチのエテリ・トゥトベリゼの門下生というから驚きだ。
その一方、同じトゥトベリゼの門下生ながら最下位に沈んだのが、平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワだ。
女王が試練に立たされている。ショートプログラムこそ自身のシーズンベストを叩き出し2位につけたザギトワだったが、肝心のフリーで回転不足を連発……。転倒した際に足を負傷し、エキシビションを欠場するなど苦しい結果となり、来年の世界選手権連覇に向けて黄色信号が灯った。
「ザキトワが金メダルを獲得した平昌五輪は昨年の2月。そこで頂点に立ったはずの女王が、こんなに早く窮地に立たされるとは思いもしませんでした。
今回のGPファイナルで上位を独占した3人は、すべてザキトワよりも下の年齢です。ザキトワ自身、今年17歳と人としてはまだまだ成長期にも関わらず、すでに次世代の波に飲まれる立場。フィギュアスケートがいかに特殊な競技なのか、改めて厳しさを感じた人は多いのではないでしょうか」(記者)
10代はアスリートでなくとも急激に体が成長する時期だ。特にジャンプが大きなウエイトを占めるフィギュアスケートでは、刻々と変化する自身の肉体に対して、筋肉量と体重とのバランスを保っていかねばならない。
「今後も皆さんと一緒に前に進んで行けたらと思います」
大会後、自身のインスタグラムを通じて、そうコメントしたザキトワ。ペットに「マサル」と命名した秋田犬を飼うなど親日派として知られ、日本にもファンが多いだけに復活する姿を観たいが……。