『古畑任三郎』令和版リメイクあるか? 「阿部寛が2代目に急浮上」報道も… 三谷幸喜は「新作ない」とキッパリ

斉木順

 4月に他界した俳優の田村正和さんをしのび、フジテレビは今月3日から9日まで関東ローカルの「メディアミックスα」(後2:45~)枠でドラマ『古畑任三郎 傑作選』を放送すると1日に発表した。5月20日と21日と2日間にわたって『古畑任三郎ファイナル』の人気エピソードが再放送され、視聴者から「他の話も観たい」「もっと再放送してほしい」などの要望が多く寄せられたことで『傑作選』の放送決定に至った。

 そんな中、再放送の好評を受けて「2代目・古畑任三郎」の企画が本格化しそうだと報じられている。

 発売中の「女性自身」(光文社)が『阿部寛「2代目古畑任三郎に急浮上!」三谷幸喜〝推し〟で――」と題した記事を掲載しており、俳優の阿部寛が「2代目・古畑任三郎」の有力候補になっていると伝えられている。

 実は、昨年から「古畑任三郎のリメイク企画が動いている」との報道が一部であった。「東京スポーツ」では、フジ上層部が阿部を、制作現場は俳優のオダギリジョーを推していると報じ、どちらかが「2代目」を襲名する可能性が高いとされた。

 ただ近年、オダギリはメインキャストでのドラマ出演が激減しており、本人の意向で長期の撮影はあまりやらない方針ともいわれている。となると、現在も放送中のドラマ『ドラゴン桜』(TBS系)でバリバリに主演を張っている阿部が最有力となってくる。

 しかし、問題となるのは古畑ファンの拒絶反応。『古畑任三郎』の人気は田村さんの演技力の高さと役作りの完璧さがあってこそで、そうやすやすと他の誰かに代わりが務まるものではない。いくら阿部が国内トップクラスの人気と実力を兼ね備えた名優といっても、ファンの反発は免れないだろう。

 だが、もし前述の「三谷幸喜〝推し〟」報道が事実なら……。『古畑任三郎』の生みの親である脚本家の三谷幸喜が阿部を選んだとなれば、ファンも納得するかもしれない。

 ただし、三谷は5月に朝日新聞の連載『三谷幸喜のありふれた生活』で二週にわたって田村さんを追悼した際、ハッキリと「田村さんがいなくなってしまった今、古畑任三郎が事件現場に戻ってくることはもうありません」「古畑の新作はもう作られることはない」と記している。

 さらに、三谷は「田村さんの演技を想像して読むことで、俳優田村正和と古畑任三郎は、生き続ける」として、昨年好評だった『新聞連載小説版古畑任三郎』を今年もやりたいと意気込んでいる。

 果たして、昨年から複数のメディアで盛り上がっている「2代目・古畑任三郎」報道は“実体なし”なのか。それともフジテレビによって水面下で企画が進められているのか。いずれにせよ、このような報道が盛んに出ること自体、田村さんの偉大さと古畑人気の高さを物語っているといえそうだ。
(文=斉木順)

<ライタープロフィール>
雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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