EXIT・兼近、森会長への「過剰な攻撃」に苦言… 「偉そうなジジイ降ろしてやったぜって感じがして気持ち悪ぃ」と発言で物議

斉木順

 人気お笑いコンビ・EXITの兼近大樹とりんたろー。が11日、レギュラーを務めるネット報道番組『ABEMA Prime』(ABEMA)に出演。東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が問題発言の責任をとって辞任する件について「『偉そうなジジイ降ろしてやったぜ』って感じがして気持ち悪ぃ」と持論を展開したことが物議を醸している。

 同日、森会長は女性蔑視発言の責任を取って会長を辞任する意向を固め、後任に組織委評議員会議長を務める川淵三郎氏が決まったと報じられた。当初、辞任の意思はないと伝えられていたが、五輪スポンサー企業などへのクレームやネット上の抗議の声が森会長を辞任に「追い詰めた」とも推測されている。

 この件が番組で取り上げられると、兼近は「何よりも今回、気持ち悪ぃなって思うのは、自分が被害が及ばない場所から石をひたすらぶつけて“偉そうなジジイ降ろしてやったぜ”って感じが伝わってくるんです」と発言。SNSなどで見られる森氏への過剰とも思えるバッシングに「本当に(目的を)見失ってんな」「ただただ、攻撃することが目的になっちゃってる」と苦言を呈した。

 さらに、兼近は「もちろん発言自体は許されるものじゃないかもしれない」と前置きしたうえで「本当に(森氏の発言を)全文聞いたのかっていう……ただ、誰かが言ってるから『えっ、こんな酷いこと言ってんだ』って、切り取りの文字を読んで攻撃している人がたくさんいるなって感じる」と指摘。「そろそろ(そういう悪循環を)終わりにしたい」「それぞれどういう意志を持ってやってんのかっていう部分を、ちゃんと考えてほしいなって思いました」と語り、憂さ晴らしのように森氏を攻撃している一部の人々へ釘を刺した。

 また、りんたろー。も「今、ネットで川淵さんのアラ捜しが始まってる」として、現在のSNSの風潮などを疑問視。「本来の目的はネット上でつるし上げて抹殺することではなく、オリンピックを成功させること。そのために最善の策を最短でとることが重要であって、そこの目的だけは間違えちゃいけないと思う」とし、兼近と同じく警鐘を鳴らしている。

 これらの発言がネット上で拡散されると「過剰な批判が気持ち悪いというのは同意」「かねちー、よく言ってくれた」と称賛の声が続出。その一方で「論点のすり替えだ」「まさか兼近が森さんを擁護するようなこと言うなんて」といった批判も発生し、賛否両論が巻き起こっている。EXITは「ネット世代代表」というイメージが強く、ネット世論に近い意見を発信することが多かっただけに今回の発言に驚いたという人が少なくないようだ。

 そんななか、兼近は12日付の自身のTwitterで「昨日の兼近の発言。ネットの切り取りでブチギレしてる人に向けたコメントであって、発言は、チャラ男的にアウトだと言ってるぜ?それも俺がそう思ったってだけ!」と真意を説明。あくまで森氏の発言は「アウト」だとしたうえで、過剰反応している人々へ向けた言葉であったと強調した。さらに「何の事だ?ってなってるパリピに言いたいのは、好きな食べ物は、違えどTikTokの好きな動画被るかもよね?って事」とチャラ男らしく最後にまとめている。

 現在も兼近の発言をめぐってSNSなどでは賛否が起きているが、コメントの是非とは別に「ネットに媚びてるわけじゃなく自分の考えをちゃんと持ってるのが好感」「ネットの風潮に乗っかるだけじゃないんだな。見直した」「今、森さんを批判している人たちに苦言を呈すのは勇気のいること」といった意見も発生している。

 森氏の発言やそれに対する批判についてはさまざまな意見があるが、ネットの風潮に流されずに自分の考えをしっかり発信したことで、兼近はさらに株を上げたといえそうだ。
(文=斉木順)

<ライタープロフィール>
雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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