「小さなバイキング ビッケ」伊藤沙莉が語るアフレコ裏話

編集部

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――子役時代と比べて、仕事への取り組み方に変化はありますか?
 昔は言われたことだけをやってきましたが、今は自分でも意見を言わせていただくようになりました。自分の役だけじゃなく、作品に対しても深くかかわって、自分から行くようになりました。そこは変わったかなと思います。

――自分の役だけではなく、作品がよりよくなることを考える。
 はい。むしろ役よりも、作品がよくなることが一番です。結局作品のことを考えれば、役にも反映されますし。これからもそうやっていけたらと思います。

――周囲からの視線で変化したことはありますか?
 人の視界に入れてもらえるようになりました。

――え? 以前は入っていなかったという意味ですか??
 はい。同世代に華やかな子が多いこともあって、私はみんなの視界に入っていなかったんです。たとえば私と、もうひとり売れっ子の子が一緒にいたりしたら、やっぱりみんなその子を見て挨拶するんです。まあ、当然と言えば当然のことなんですけどね。今を時めいている子が隣にいたら。そうした時代も過ごしてきましたが、やっと今は人の視界に入れてもらえるようになりました。

 あと年齢を重ねたことで、対等にお話できるようになれたことも変化です。意見を言えるようになりました。でもそれも自分から言い始めたというよりは、聞いてもらえるようになったから、「あ、自分も言っていいんだな」というところから始まって、さっきお話した「自分ももっと作品に深くかかわっていきたい」という思いが生まれていったのかもしれません。もともと受動的なタイプで、自分から歩み寄ることができないタイプなんです。扉を開けてもらえるようになったからというのはありますね。

――でもその扉も、伊藤さんの活躍があったからこそ、開いたわけですよね。そして意見が言えるようになって。いい方向へ相乗効果が働いているんですね。仕事上だけでなく、一般の方からの視線も変化しているのでは? エゴサーチ歴が長いそうですが。
 ベテランです。エゴサーチは10歳からやっていますから。16 年目です。芸歴と変わりませんね(笑)。

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