【ジブリ最新作】傑作アニメーション映画『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』12/2発売決定!

編集部

【PRODUCTION NOTE】
<シンプルな画風に込められた、圧倒的表現力の裏側>
◆ペーパーゼロで描かれた映像
 本作の視覚的な世界観は時間をかけてつくられた。レミ・シャイエ監督絵は本来かなり写実的だが、アニメーションの制約に応えるべく単純化させる必要があった。そのため、監督は細部のリアルさに拘ることよりも人物の感描写に注力することにし、敢えて衣服のシワやボタン、靴紐といった多くの線を無くし単純化を極めたものにした。

 作中に登場する船、列車、そり、馬車といった乗り物は CG でモデリングしてからベタ塗り、その他に関してもデッサン画家が描いた線をアニメーターがベタ塗して描き直し、単色ベタ塗りにするという手法をとった。

 アーティスト、それにアニメーターたちはパソコン上で作業したため、監督“本作は、ペーパーゼロの作品だ”と紹介している。

【ジブリ最新作】高畑勲監督が切望し、3年越しに日本公開された傑作アニメーション映画『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』12/2発売決定!の画像5© 2015 SACREBLEU PRODUCTIONS / MAYBE MOVIES / 2 MINUTES / FRANCE 3 CINEMA / NØRLUM

◆“船”へのこだわり
 本作で象徴的に描かれている、サーシャが乗り込むノルゲ号の外観に関してはいくつもの案が次々と出された。レミ・シャイエ監督はまず、シャクルストンのエンデュアランス号での遠征を撮影したフランク・ハーレイの写真を参考にしたが、この船はマスト 3 本 の船で定員が 40 名ほどとなりアニメ化するには人数が多すぎ問題があった。そこで監督は船好きのアニメーター、セバスチャン・ゴダードに声をかけ、スウェーデンのトレ・クロノール号の図面から蒸気推進を搭載したマストが2本の帆船を思いついた。

 また、驚くべきは劇中の多くの音源が、実際のルクーブランス号の船上で収録されていること。船員の様々な日常の動作、所作を撮影し、本作の音の世界観を形成するに役立つ音源(ドアの開閉や揚げ板に響く音、船体やロープの軋む音、帆が立てるバタバタとそよぐ音など)を収録した。

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