5月11日夜の22時から23時にかけてTwitter上で「#SMAP完全版」がトレンドワード入りした。この時間帯は2016年末まで『スマスマ』の略称で知られる『SMAP×SMAP』（関西テレビ・フジテレビ共同制作）が放送されていた。番組復活を願うファンたちは、SMAP解散後から「#SMAP」のハッシュタグをつけツイート。現在はそれに加え「#SMAP完全版」も多く見られるようになった。
これは2011年12月24日にNHK-BSで放送された『プロフェッショナル仕事の流儀 SMAPスペシャル 完全版』の再放送を求めるもの。4月9日に番組の公式Twitterアカウントが再放送のリクエストを募ったところ、「もう一度SMAP回が見たい」といった声が多く寄せられた。
2011年といえば、言うまでもなく東日本大震災があった年。番組でもSMAPメンバーが被災地を訪れる様子が取り上げられている。同10月にNHKで通常版、12月にBSで完全版が放送され「彼らの頑張りに勇気をもらった」と大きな反響を呼んだ。新型コロナウイルスの蔓延で社会が停滞する今だからこそ、SMAPの姿に再び元気づけられたいと願う声が強いのだろう。
この動きには一般ユーザーばかりでなく、SMAPの盟友といえる放送作家の鈴木おさむ氏も同調する姿勢を見せている。4月23日更新の朝日新聞出版の情報サイト『AERA dot.』と『週刊朝日』に連載中のコラム「1970年代生まれの団ジュニたちへ」の中でこの話題を取り上げ、「確かに今、見たいですよね」と記している。
同番組はすでに、プロサッカー選手の三浦知良、本田圭佑、俳優の本木雅弘など過去の名作回を再放送しているが、SMAPに関しては肖像権を持つジャニーズ事務所が難色を示していると一部報道では伝えられている。番組の公式Twitterは4月29日のツイートで「こんな時だからこそもう一度見たい…という気持ちは私たちも同じです。可能性、探り続けていきます」と前向きな姿勢を示しているものの、スムーズにはいかなさそうだ。
ネット上は「実現するまで何度でもリクエストします」「観られる日が来るまで諦めません」といったファンらの熱い想いにあふれているが、その願いが実現することを願うばかりだ。
（文＝相川ナロウ）
