これも“東出昌大効果” ! のわけないか… 『三島由紀夫vs東大全共闘』が高評

編集部

 俳優の東出昌大がナレーションを務めるドキュメンタリー映画『三島由紀夫vs東大全共闘 ~50年目の真実~』が高評だ。堅い内容で動員に関して不安視する声もあったが、3月20日の公開後は満席となる劇場も多く、世代の近い高齢者はもとより、若い世代も多く鑑賞しているようだ。

 この映画は、学生運動の嵐が吹き荒れる1969年に東京大学で行われた三島由紀夫と東大全共闘の討論の全編を記録したフィルムがTBSの倉庫から2019年に発見され、それを当事者、識者のコメントともに紹介していくものだ。

 討論の内容はこれまで書籍化されているが、クリアな映像で見ることができるのは初となる。難解な思想や学生運動の用語などにも解説がつけられた丁寧な作りである。この作品に全編にわたってナレーションを務めているのが東出だ。

 東出は趣味に将棋、日本史、落語などを挙げる、「文化系」の人物として知られている。今回の三島由紀夫のドキュメンタリー映画も、昭和史、現代史の重要な一場面であり、東出にとって重要な仕事であったはずだ。

 ただ、公開を前に唐田えりかとの不倫スキャンダルが「週刊文春」(文藝春秋)に報じられてしまい、信用は地に落ちた。映画の公開イベントは、スキャンダル発覚後初の記者会見の場と化した。映画のタイトルが記されたバックで会見を挑んだため、ネット上では「別の場所でやれ」「三島由紀夫を汚すな」といった非難が殺到することになった。

 本作は東出にとって重要なキャリアになりえたはずだが、不倫スキャンダルで棒に振ってしまった。ひっそりとコケずに大ヒットを記録しているのは、皮肉というほかない。
(文=相川ナロウ)

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