映画監督兼俳優だったハル・リードを父にもち、“最高に完璧な銀幕の恋人”と称されたウォーレス・リード。彼も撮影中に起きた事故が原因でこの世を去った俳優の1人だ。
ウォーレスは1919年公開の映画「The Valley of the Giants(巨人の谷)」の撮影中、列車事故に見舞われ腕や背中を負傷し、頭部には6針を縫う程の傷を負った。しかし映画の撮影を中断することはできず、ウォーレスは体の痛みをモルヒネ注射で緩和させながら撮影に挑んでいたという。
撮影が長引けばその分モルヒネ注射を打つ頻度も増え、次第にウォーレスはモルヒネの依存症に陥り、1923年には薬物中毒により31歳という若さで自身の生涯に幕を閉じた。