『半分、青い』の神シーンを生んだ豊川悦司と脚本家の“コール・アンド・レスポンス”

編集部

 女優の永野芽郁が主演を務めるNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の第23週「信じたい!」(9月3~8日)の週間平均視聴率が22.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べから算出・以下同)だったことが明らかになった。

 同作は、ドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)などで知られる“ラブストーリーの名手”北川悦吏子氏のオリジナル作品。1971年に岐阜県で生まれ、病気で左耳を失聴したヒロイン・鈴愛が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜ける物語だ。

 高視聴率により、ドラマ外の派生商品も登場。6日には作中に登場する豊川悦司演じる秋風先生こと秋風羽織に独占・密着取材を行った単行本『秋風羽織の教え 人生は半分、青い。』(マガジンハウス刊)が発売された。

「秋風先生は天才の名を欲しいままにした漫画界の巨匠で、ヒロイン・楡野鈴愛(永野)の師匠として登場します。一見すると傲慢で傍若無人、やりたい放題の言動が目立つのですが、仕事に対するまっすぐな姿勢やこだわり、弟子たちに対する深い愛情が込められている。そんな彼が発する言葉は、迷いながら生きる多くの人々の胸に響く『名言』として、注目を集めてきました。それをまとめるとはいいところに目をつけましたね」(テレビ誌ライター)

 その強烈なキャラクターは、豊川が演じることで際立った。発売中の『文藝春秋』10月号では、北川氏と豊川の「コール・アンド・レスポンス」により、神シーンが生まれていたようだ。

「鈴愛が秋風塾を去る場面で、オフィスに残った秋風の様子について、北川氏は『左の目からだけ涙を流す』という書きを脚本に書き込んでいたそうです。本人も無茶振りなのはわかった上で、豊川がどう演じるのか楽しみにしていた。放送を観ると、秋風自身が演じるのではなく、彼のオフィスに描かれた女性のイラストの左目に涙を書き足すことで、豊川は心境を表現していた。また、この場面で秋風が初めてサングラスを取る豊川の“計算”にも北川氏は拍手を贈っています」(芸能記者)

 視聴者には見えない脚本家と役者の“創造力のぶつかり合い”が、ドラマを成功につながったのだろう。

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