今、最も数字を持っているのはこの人からもしれない。
大分県日出町は8月22日、山口県周防大島町で行方不明となった2歳の藤本理稀くんを見つけ保護した町民の尾畠春夫さんに「日出町功労者表彰」を贈る方針を明らかにした。
「理稀くんの件だけでなく、地元の山道の草刈りに積極的に取り組んだほか、東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などの被災地でボランティア活動を続けた功績も評価された形です」(週刊誌記者)
尾畠さんは19日から西日本豪雨の被災地、広島県呉市でボランティア活動中。日出町は「表彰の日時は帰宅後に調整する」としている。
尾畠さんの帰りを待っているのは、日出町だけではない。彼の自宅には連日多数のメディアや業界関係者が押しかけているという。
「番組スタッフは出演依頼をしに、編集者は出版企画書、芸能プロ関係者は契約書をそれぞれ持って尾畠詣でをしているそうです。理稀ちゃんを保護したことで、彼は一躍時の人になりましたが、日本中が絶賛したのはその後のこと。理稀くんの家族から風呂や食事を勧められてもそれを断り、謝礼はもちろん、傘の受け取りも拒否。尾畠さんの『対価、物品、飲食、これは絶対、頂かない』という聖人ぶりに感銘した人は多く、情報番組では尾畠さんを取り上げると視聴率が急上昇したといいます。バラエティ出演ともなれば、視聴率20%も狙えますし、自叙伝を出せば大ベストセラーになるでしょう。しかもノーギャラですから、ありがたいことこの上ない(笑)。もっとも、不在なことが多く、自宅の張り紙に書いてある『今○○でボランティアしています。帰りは○月○日です』というメモを写して皆戻っていくそうですが」(業界関係者)
とりわけ、鼻息が荒いのがフジテレビだという。
「今やネット上では『尾畠のおじいさん』という愛称が定着しつつあります。となれば、山崎夕貴アナや彼女の夫でお笑い芸人の『おばたのお兄さん』と絡ませたいところでしょうからね。とはいえ、スーパーボランティアと称される尾畠さんを見せ物にすれば、かなりのバッシングも受けそうですが……」(前出・業界関係者)
尾畠さんには、メディアの甘い誘いには乗らず、これまで通り、自分の生き様を貫いてもらいたいものだ。