【連載61】同じ仕事でもギャラが違う! 真実を知ったADがとった行動とは?

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  Eの所属する会社は、この割合が業界でも1、2を争う大きさなのだ。
  つまり、同じ番組の同じ仕事をしているにもかかわらず、Eは他の会社のADたちより安い金額で仕事をしているというわけだ。

  番組の収録終わりに、AD同士で酒でも飲みに行ったのだろう。 アルコールが体にしみ渡り、ホロ酔い加減で仕事の愚痴などを言い合っていたのかもしれない。
  「お前毎月いくらもらっているの？」なんて、軽い感じで誰かが言い出したとも考えられる。

  Eはそこで自分のギャラが、みんなより低いことを知ってしまったのだ。 ショックを受け、怒りを覚えたのは想像に難くない。

  よく働くし、気も利くので、オレも事あるごとに目をかけていたのだが、お金のこととなると、こちらとしてもどうしようもない。

  もう少し経験を積んで、スキルを身に付けてからでも遅くはないと言ったものの、「生活がかかっている」と言われてしまえば返す言葉もない。

  おそらく彼の所属していた派遣会社のADは、この先もことごとく辞めていくことに なるだろう。

  残念ながら、この世は“金”がものをいうのだ。

     本日の日直：業界歴16年　ディレクター(フリー)

・「チーム・スパイス」とは…メディアで活躍している、ディレクター、放送作家、アシスタントプロデューサー、スタイリスト、ヘアメイクなど数名で構成されている、謎の酒好きテレビ業界人集団。西麻布、三軒茶屋界隈などで、夜な夜な業界話に花を咲かせている。