テレビの裏側をコッソリ暴露! 謎の業界人集団「チーム・スパイス」の業界裏日誌
【連載39】テレビマンの“逃げ恥”は、「逃げるは恥だし役にも立たない!」 新人ADの驚くべき行動とは?
編集部
10月からスタートしたTBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」。
アタシの周りでも見ている人が多くて、最近やたらとその話題なの。 “ガッキー(=新垣結衣)”演じる、“森山みくり”の可愛さも人気の要素の1つだけど、アタシたち大人女子としては、何と言っても、星野源が演じる“年齢=彼女ナシ歴”のサラリーマンの津崎平匡なのよねぇ。
こう言っちゃ悪いけど、決して見た目良しってわけじゃないんだけど、何かこう一途と言うか、背中を押してあげたくなるというか、超草食系で不器用な感じが星野源ならでのキャラクターなのよね。 2人の距離感がもどかしくて、ほんと毎回“ムズムズキュンキュン”しちゃうわ。
アタシの中の2016年流行語大賞は、「逃げ恥」と「ムズキュン」で決まりよ。 ところで最近、身近に“逃げ恥”なヤツがいたのよ。 派遣会社から来たADのK、ウチの会社で働いて半年くらいになるかしら。
まあ、仕事の飲み込みが悪くて、言われたそばから、平気で間違ったことをするという“超そそっかしい系”なのよ。 ドラマの平匡さんは、奥手でウブが売りだけど、Kの場合は半年経ったというのに、素人同然で本当に困る。
周りも最初は温かい目で見ていたけど、Kの不器用さに段々とイライラが募っていた。 そういう状況の中、突然の“逃亡”よ。 ある女性ディレクターがリサーチを彼に頼んでいて、毎日のようにどうなっているかを尋ねていたの。
番組製作って、常に時間に追われているから、仕事は早くするに越したことはない。
でも、Kは全然調べができていなくて、ついに女性ディレクターのカミナリが落ちたってわけ。
日頃の彼に対する“ムズムズ”した、もどかしさもあったと思うのよね。 かなり激しく怒って“キャンキャン”叱ったらしいの。
もう“ムズキャン”よ。 そうしたら、次の日から行方が分からなくなったのよ。 ドラマではみくりと洋匡さんのキスに驚いたけど、仕事の“ミス”で失踪って、驚きを通り越して、あきれたわよ。 それで、別のスタッフにKの家まで行ってもらうことにした。
仕事として契約しているわけだし、変なことでも起きていないか心配だったからね。 結局、家にもいないし、派遣会社も連絡がつかなかった。
仕事も中途半端だったから、みんなに迷惑が掛かったし、もうほんと最悪だったわ。 それから1カ月後、例の女性ディレクターのもとにKからメールが届いたのよ。