テレビの裏側をコッソリ暴露! 謎の業界人集団「チーム・スパイス」の業界裏日誌

【連載59】ライバルを出し抜け! 同じ番組を担当する制作会社同士のバチバチとしたぶつかり合い!

編集部
  某国のように、経営者兼プロデューサーが独裁者となりトップダウン体制を敷くところもあれば、ミサイルを撃ち込まれた国のように内部争いの激しい会社もある。

  テレビ業界の歴史上、制作会社の内部分裂はよくあることで、スタッフの3分の2がごっそりと抜けて、別の新会社を作るというクーデターもかつては起こった。

  一方、平和的な独立もあり、これはラーメン屋ののれん分けみたいなもので、秘伝のスープを受け継ぐかのように、テレビづくりのノウハウや演出の手法などを身につけたうえで免許皆伝とばかりに世に送り出される。

  また、日本と米国のように、がっちりと同盟を組んでいるところもある。
  それぞれが仕事や人材を供給し合うなど、協力関係を結んでいるのだ。

  とはいえ、大手は下請けの会社に対して、米国の日本に対する振舞いと同じように理不尽な要求を突き付けてくることもある。

  さて某番組では、C社とD社の2つの制作会社が入っている。

  ご多分に漏れず、この2社もライバル心を燃やし、全体会議ではバチバチとぶつかり合っている。

  こうした緊張状態に巻き込まれるのは我々のような放送作家で、たとえC社に所属していなくても、C社と一緒に構成を担当しているというだけで、完全にC社一派と見なされてしまうのだ。

  D社からすると、自分は敵の用心棒くらいに思われているのかもしれない。
  そこで意を決して、D社のあるディレクターを飲みに誘い、冒頭のように自分はC社に染まりきった人間ではないですよとアピールしてみた次第だ。

  “永世中立国”であることを宣言することで、仕事にありつけることもあるのだ。

    本日の日直:現役放送作家(業界歴13年)

・「チーム・スパイス」とは…メディアで活躍している、ディレクター、放送作家、アシスタントプロデューサー、スタイリスト、ヘアメイクなど数名で構成されている、謎の酒好きテレビ業界人集団。西麻布、三軒茶屋界隈などで、夜な夜な業界話に花を咲かせている。

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