物語がクライマックスに突入していく最中の訃報だった。

 7月3日未明、マンガ家の佐藤タカヒロ氏が41歳の若さで急死したことが報じられた。佐藤氏は「週刊少年チャンピオン」で04年から06年にかけて柔道マンガ『いっぽん!』を、09年から14年に相撲マンガ『バチバチ』『バチバチBURST』を連載。14年からはその続編となる『鮫島、最後の十五日』を連載中で、7月12日発売号が最終回となってしまった。

「『バチバチ』シリーズはリアルな相撲マンガとして、現役力士からも人気が高かった。7月5日発売号では鮫島がボロボロになりながら13連勝。おそらくは千秋楽で無敵の横綱・泡影(ほうえい)に挑むはずでした。作品のタイトルからも推察できるように、鮫島には連載当初から死を想起させる展開を魅せていましたが……。ファンや関係者の悲痛な思いがネットで話題になりました」(サブカル誌ライター)

 愛読していた有吉弘行もツイッターで追悼コメントを出したほか、読者からも「佐藤タカヒロ先生が亡くなったことの重大さをジャンプに例えると、『ワンピース』でルフィとシャンクスが戦って、ルフィがシャンクスに勝ちそう!ってなった週に尾田栄一郎先生が亡くなるようなもん」と故人を悼んだ。

 佐藤氏の訃報を受け、作者の急死によって未完のまま終了した名作マンガがあらためてクローズアップされている。

「『クレヨンしんちゃん』の作者・臼井儀人氏は、09年に登山中に不慮の事故でなくなりました。10年に連載は終了しましたが、同年からアシスタントらにより、『新クレヨンしんちゃん』のタイトルで連載再開となっています。ドラマ『こちら本池上署』(TBS系)の原作となった『警察署長』も、作者のたかもちげん氏が00年に病死。その後、アシスタントに引き継がれました。『編集王』で知られる土田世紀氏も『かぞく』を執筆中に病死しています」(前出・サブカル誌ライター)

 そして、ネット上で最も多かった意見が、少女漫画の金字塔と言われた『イタズラなKiss』を挙げる声だ。

「作者の多田かおる氏が38歳で急逝。同作は、日本でも複数回ドラマ化されたほか、世界3カ国でも映像化され、単行本は累計2700万部を売り上げる大ヒット。作品は未完でしたが多田さんによるこの作品の構想ノートに基づきアニメ化され完結に至りました」(前出・サブカル誌ライター)

 鮫島の14日目の相手は誰だったのか? 泡影に土を付けるのか? 結末はもう読者それぞれの想像に委ねられるのだろうが、相撲マンガの名作を残した佐藤氏の冥福を祈りたい。

相撲マンガ『鮫島、最後の十五日』の佐藤タカヒロ氏、突然の訃報 急死で惜しまれつつ未完に終わった名作マンガのページです。エンタMEGAは、カルチャーの最新ニュースをいち早くお届けします。芸能ニュースの真相に迫るならエンタMEGAへ!