山田孝之、初プロデュース映画のクランクインを前に「みんなの芝居を見るのが楽しみ」
編集部
父が自殺をし、明石幸次(阿部)は実家に帰ってきた。
父は大手企業の不正を内部告発したことで死に追いやられ、家族もまた、崩壊の危機に陥っていた。
そんな明石に、児童養護施設で働く男・北村が手を差し伸べる。
子供を守るためなら犯罪も厭わない風変りな北村に魅せられた明石はやがて復讐に目覚め、善意と悪意は交差していく…というストーリー。 この日の記者会見には、プロデューサーの山田と主演の阿部、藤井監督、製作委員会の監事会社「株式会社アンドピクチャーズ」の伊藤主税プロデューサーに加え、鹿角市の児玉一市長、三種町の高堂弘道副町長、内閣官房シティマネージャー日本地域創生学術学会学長の木村俊昭氏も登壇した。 映画の企画がスタートしたキッカケについて阿部は「この企画は、4年前に藤井監督と居酒屋で話したことが始まりでした。藤井監督の作品を色々観ていたので、直感的にこの人と仕事をしたいなとずっと思っていて。お互いやりたいことをメモしながら、徐々に作り上げていったのですが、その後、山田孝之プロデューサーも参加してくれて現在の形になりました。居酒屋での話がこうやって形になってきて、喜びもひとしおです」と話した。 藤井監督は、今回の撮影で楽しみにしていることや期待していることを聞かれると、「1年前に秋田市、三種町、鹿角市にロケハンに来させて頂き色々なところを見させて頂いたのですが、ここでしか撮れないような壮大な景色が広がっており、この景色を、この街を撮れるということ自体がとても贅沢です非常に楽しみです」。 さらに、「ボランティアスタッフのみなさまに炊き出しだったり、温かいご飯を食べさせて頂けるとのことで、現場にとっては非常にありがたいことですし、とても感謝しており、楽しみなことの一つです。」と語った。 山田は、今回は一切出演せず、“裏方”に徹底してプロデュース業に専念することが発表されているが、その理由を問われると、「自分で出演しながらプロデュースするという形もありますが、この作品は3 年以上前から、初めて本格的にプロデューサーとして関わろう思った作品で、資金繰りやロケ地へのあいさつやオーディションや、ここまで作品に入り込むこともなかなかないので、正直ここまでやっていて自分が俳優として出演するのは無理なくらい、プロデューサーとしての仕事をたくさんさせて頂いています」。 続けて、「出るよりもやるべきことがたくさんあったので、出演することはやめました。すべてが初めてのことで、何からしたらいいのか、何をすべきなのかがまったく分からなかった中で、伊藤プロデューサーと出会うことができて、お金のことも含めてすべてを教えてもらい、学ばせて頂きながら成長できていると実感しています。撮影が始まれば、天候のことや人間関係のことや体調のことや色々なことが現場で起こってくると思うのですが、プロデューサーという立場から現場をサポートしていきたい。みんなの芝居を見るのが楽しみです」と意気込んだ。 また、クランクインを迎える今の気持ちを聞かれると、「正直、怖くもありますが、でもうれしい気持ちの方が大きいです」とし、「オーディションをしている時に、探している役にぴったりはまる方と出会えて、その演技を見た時に鳥肌が立って自然と涙が出てきました。最初に脚本作りをしている段階からみんなで言っていたんですが、完成して初日の舞台あいさつを迎える時には感動して泣いてしまうんじゃないかと思うくらい、非常に思い入れの強い作品です」と熱い思いを語った。