【連載70】タレントの不祥事で現場は大混乱!　横領に手を染めたテレビマンの 末路とは?

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  もちろん、同番組のスタッフがかなりの苦労を強いられたであろうことは想像に難くないが、あれほどの技術を世に知らしめることができたのは、同業者としてうらやましい限りだ。

  また、番組のスタッフの不祥事も大問題だ。 演出の範疇を越えた“やらせ”や“ねつ造”で、打ち切りになった番組もかつてはあった。

  昨今はテレビ局のチェックも厳しく、またBPOの存在、そしてネットなどでの視聴者の指摘もあるため、ある程度“予防線”が張られているが、予算削減の中で高いレベルを短期間で求められる現場も多く、肌感としてはけっこう危ない橋を渡っている同業者もいるように思う。

  かつて、番組予算を巧妙に横領していたプロデューサーがいた。

  彼はある時から急に羽振りがよくなり、見た目も華やかになっていった。
  これまで身につけていなかった高級ブランドや、高級車を乗り回すようになり、今までのキャラにない、派手な人間に生まれ変わっていた。

  あまりの変わりように首を傾げた者もいたのだが、「実家が資産家」という噂がひとり歩きし、疑いの目を反らしていた。
  しかし、同じ部署の番組スタッフがお金の流れに不審な点があることに気付き、悪事が明るみに出た。

  当然ながら今、彼はテレビ業界にいない。
  テレビマン、誰もが魂を込めて番組を制作し、それを誇りに思っているハズなのだが、矜持を忘れて悪魔のささやきに転ぶ者もいるのだ。

       本日の日直：業界歴16年　ディレクター(フリー)

・「チーム・スパイス」とは…メディアで活躍している、ディレクター、放送作家、アシスタントプロデューサー、スタイリスト、ヘアメイクなど数名で構成されている、謎の酒好きテレビ業界人集団。西麻布、三軒茶屋界隈などで、夜な夜な業界話に花を咲かせている。