【連載67】熱狂的プロ野球ファンの芸能人、試合に負けると機嫌が悪くなる!?

• 
• 
• 

  熱狂的ファンであることは、さまざまな波及効果がある。
  まず、野球関連のトーク番組にゲストとして呼ばれることが多い。
 
  また、始球式やファン感謝デーなど贔屓球団のイベントにも声が掛かる。
  ファンというだけで仕事が増えるという、本人にしてみればこんな幸せなことはない。

  巨人ファンで有名な某女性タレントのマネージャーは熱狂的なカープファンなのだが、昨年リーグ優勝のかかった大一番を観に行く予定で現場についていた。
  だが、なかなか仕事が終わらず、試合に間に合うか間に合わないかというタイミングだった。

  ようやく仕事が終わり移動しようとした時、女性タレントから「アンタ、今日はもういいから早く試合観に行きなさいよ」といって背中を押されたという。
  試合を観に行くとはひと言も言っていないにもかかわらずだ。

  マネジャーは仕事は終わったとはいえ、最後の見送りまで同行しなけければならないのだが、その日だけは彼女の厚意に甘えて彼は球場に足早に向かった。
  そこには、タレントとマネージャーという関係性を超えたプロ野球ファン同士の熱い絆があったのかもしれない。

  再び、プロ野球速報をチェックすると、Hの贔屓球団は大差で負けている。
  今夜の打ち合わせは難航するのは必至で、オレは頭を抱えた。 　

     本日の日直：業界歴16年　ディレクター(フリー)

・「チーム・スパイス」とは…メディアで活躍している、ディレクター、放送作家、アシスタントプロデューサー、スタイリスト、ヘアメイクなど数名で構成されている、謎の酒好きテレビ業界人集団。西麻布、三軒茶屋界隈などで、夜な夜な業界話に花を咲かせている。