■ジュベナール・ハビャリマナ
中部アフリカに位置するルワンダの第3代大統領ジュベナール・ハビャリマナ。ジュベナールは、ルワンダと同国に面したブルンジに住む“3つの民族”の中で、最も大きい集団である“フツ族”出身の大統領。1994年4月6日、ジュベナールは、ブルンジのフツ系の大統領シプリアン・ンタリャミラとルワンダの首都キガリを目指す飛行機に乗っていたところ、何者かによって撃墜され死亡した。
犯人は未だにわかっていないのだが、当時反体制派で、“3つの民族”の集団のひとつ“ツチ族”が支配する“ルワンダ愛国戦線”(RPF)か、体制派のフツ族の中で、RPFとの交渉に反対していた過激派のどちらかが犯人だとする説が強い。
この暗殺事件をキッカケに、フツ過激派によって起こされたジェノサイド「ルワンダ虐殺」が起き、多くのツチとフツ穏健派が殺害された。その数は正確にはわかっていないものの50万~100万人(当時のルワンダ人口の10~20%)といわれている。