AKB48、新番組タイトルに「乃木坂に越された」と自虐ネタで“原点回帰”か…「AKBらしさ戻ってきた」「笑えない」とファン賛否

斉木順

 長らく苦境にあったアイドルグループ「AKB48」が、大胆な“原点回帰”を打ち出して話題を呼んでいる。姉妹グループへの依存を断ち切ってAKB48単独で新曲をリリースすることを発表し、まさかの「乃木坂に越された」という自虐ネタまで飛び出したことでファンの賛否を呼んでいるのだ。

 同グループは23日、横浜で「AKB48単独コンサート~好きならば好きだと言おう~」を開催。グループ最年長の柏木由紀が「今までのAKB48もこれからのAKB48も大切にしていきたい」という願いを込めて演出を担当した。

 終演時、1年半ぶりとなる58枚目のシングル(タイトル未定)が9月29日にリリースされることが発表され、10年ぶりに純粋なAKB48メンバーだけで歌唱することが明かされた。

 柏木はこれまで姉妹グループに助けてもらったことを感謝しながら「(今回は)AKBだけに任せてもらえた、というのがすごくうれしい」と涙ぐみ、グループ総監督の向井地美音は「すごく挑戦ではあるとは思う」と責任の大きさを感じながら意気込んだ。

 同グループのシングルは、SKE48やNMB48、HKT48など姉妹グループの人気メンバーが参加し、そのファンの“買い支え”によって売上を維持していた側面があった。だが、AKB48のメンバーやファンにしてみれば、姉妹グループのメンバーがセンターを務めたりすることに忸怩たる思いがあったのも事実。柏木の涙が象徴するように、AKB48メンバーのみでのシングル歌唱は悲願だったというわけだ。

 しかし、この感動的な発表だけでは終わらなかった。続けて、会場のモニターに「そこそこ重大発表」と表示され、AKB48の地上波新番組『乃木坂に、越されました。~崖っぷちAKB48の大逆襲~(仮)』の放送が決定したと発表された。

 AKB48の公式ライバルとして誕生した乃木坂46が大ブレイクし、すっかりAKBを追い越してしまった実情をそのままタイトルにした形だ。放送局と時間帯は「某弱めキー局、ド深夜にて!」とされ、徹底して自虐している。

 これに柏木は「久しぶりにAKBっぽいなと思いました」と笑顔を見せ、メンバーの岡田奈々は「乃木坂を越えるぞ~!」と絶叫。追いかける立場であることを認め、決意を新たに「大逆襲」を誓っていた。

 このタイトルはファンにも衝撃を与えており、ネット上では「開き直ってるのが面白い」「全盛期のAKBらしさが戻ってきた」といった好意的な声がある一方、あまりに自虐的すぎるとして「さすがに笑えない…」「頑張ってるAKBメンバーに失礼だし、乃木坂の印象も悪くなるしで誰得?」「乃木坂に越された覚えはない!」などと批判的な意見も多く寄せられている。

 また、乃木坂ファンからも「AKB48のおかげで乃木坂46がある」「全盛期のAKB48のスゴさと歴史を考えたら『乃木坂がAKBを越した』なんて思えない」「乃木坂ファンもAKBをリスペクトしてるから自虐は悲しくなる」といった意見が。AKBファンだけでなく、乃木坂ファンも含めて賛否両論が巻き起こっている。

 しかし、柏木が「久しぶりにAKBっぽい」と評したように、このような賛否を呼ぶサプライズ発表こそが「AKBらしさ」ともいえる。“原点回帰”路線によって崖っぷちからの大逆襲となるのかどうか、いずれにしても久々にAKB48がアイドル界に旋風を巻き起こしてくれそうだ。
(文=斉木順)

<ライタープロフィール>
雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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