岡田健史、契約解除めぐって「事務所と裁判トラブル」報道… 異例の法廷闘争で今後の活動に影響は?

斉木順

 若手イケメン俳優の中でも屈指の人気を誇る岡田健史が、所属事務所からの退所を求めて裁判トラブルになっていると報じられた。近年では、タレントの独立をめぐって法廷闘争に至るケースは珍しく、今後の活動はどうなるのかとファンを心配させている。

 岡田の独立をめぐる裁判トラブルは、発売中の「女性自身」(光文社)が報道。岡田は桐谷美玲や黒木メイサらを擁する芸能事務所「スウィートパワー」の男性部門「スパイスパワー」に所属しているが、岡田が同事務所を率いる女性社長に不信感を募らせ、契約解除を求めたという。

 しかし、事務所との契約は2年弱ほど残っており、大きな案件も含めて多くの仕事が決まっていたことから事務所側は慰留。それでも岡田の決意は変わらず、裁判所に契約解除の仮処分を求める申し立てをし、今月中に結論が出る見込みだという。

 岡田といえば、19歳だった2018年に禁断の恋をテーマにしたドラマ『中学聖日記』(TBS系)で俳優として鮮烈デビュー。有村架純が演じる女性教師の相手役となる美少年を好演し、以降は放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』にも出演するなど立て続けに話題作に起用されている若手の超有望株だ。

 岡田の素質を見出したのは間違いなく現事務所で、中学校1年生の時に学校帰りにスカウトされ、一度は断ったものの高校卒業後に事務所入りしている。同事務所は、かつて堀北真希さん(現在は引退)を発掘するなどスカウト力に定評があり、男性部門でも素質を見抜く社長やスタッフの眼力が発揮されていた。

 所属タレントと女性社長は深い信頼関係で結ばれていたはずだったが、岡田は自身のマネジャーを含めて次々とスタッフが退社していることに不信感を抱き、事務所の寮から引っ越すなど徐々に会社側と距離を置くようになったという。

 さらに、今春「週刊文春」(文藝春秋)によって社長による所属女性タレントへの「セクハラ疑惑」、社員への「モラハラ疑惑」が立て続けに報じられたことが不信の決定打に。事務所側はいずれの疑惑も否定したが、岡田は社長との対面の場に弁護士を同行させるなどした末、前述の「仮処分申し立て」に至ったとされている。

 18日付のスポーツニッポンでは、事務所関係者が「オファーした一部の作品について、出演を嫌がったり断られた事実がございます。以前より方向性のずれがありました」とコメント。事務所内の問題だけでなく、出演作品をめぐって軋轢もあったことをうかがわせている。

 現在、岡田は大河ドラマに加え、玉木宏が主演するドラマ『桜の塔』(テレビ朝日系)にもレギュラー出演中。今秋には、メインキャストのひとりを務める映画『そして、バトンは渡された』の公開も控えている。

 そのような状況で契約期間を残したまま独立を求めること自体が異例だが、裁判沙汰にまでなったというケースは近年あまり例がない。

 過去には、独立トラブルが訴訟問題に発展し、その影響でタレントが突然テレビ画面から消えるといった事態が起きることがあった。しかし、最近は訴訟によるイメージダウンへの懸念や双方が疲弊するデメリットなどを考慮し、事務所側が折れるケースが目立っている。今回のように「全面対決」の様相を呈しているのは非情にレアケースだ。

 ファンにとって心配なのは今後の活動への影響。ただ独立しただけなら、多少メディア露出が減ったとしても「また一からやり直せばいい」と前向きにとらえることができるが、裁判沙汰を抱えているとなると面倒ごとを恐れて業界的に「敬遠ムード」となってしまう可能性がある。

 ファンとしては岡田に同情してしまうところだが、業界内では「岡田の若さと潔癖さゆえの暴走に見える」との声もあり、意見が分かれているようだ。いずれにしても、演技力でもルックスでも若手屈指の逸材であるだけに、ファンのためにも今後の活動に悪影響が出るような事態は避けてほしいが……。
(文=斉木順)

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雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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