昨年「Nizi Project」に密着した情報番組『スッキリ』（日本テレビ系）が、今年は世界を目指すボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」と連動することを発表した。
「THE FIRST」は、AAAのメンバーとしても知られるラッパーでプロデューサーのSKY-HI（スカイハイ）が中心となって行うオーディションプロジェクト。初回の放送となった2日には、全国6カ所で行われた2次審査の模様が放送された。
『スッキリ』のインタビューでSKY-HIは、開催の理由について「今の若い子は、ダンス＆ボーカルでトッププロになりたいから韓国語を学んで韓国に行く（という流れがある）」「ものすごい才能を持ってる子がたくさんいるのに、（日本に）開花できる環境が少ないっていうのは、すごいおっきな問題」と語った。
オーディション審査中のSKY-HIは、歌唱審査でテンションが上がって突然踊りだしたり、後日合格を通知する予定にもかかわらず、気分が高まりその場で合否を伝えてしまうなど、ノリの良さが目立った。そんな独特なSKY-HIのキャラを、司会の極楽とんぼ・加藤浩次は「今までの審査員って、みんな難しい顔してるじゃない。（SKY-HIのように）あんなノリノリなのって、新しくて面白いと思う」と評価し、「SKY-HI式を全開にしてもらいたい」と期待を寄せた。
「THE FIRST」は最終的に5人組グループの排出を目指しており、『スッキリ』では今後、東京で行われる3次審査、1カ月間の合宿による4次審査、最終審査に密着。加えて、動画配信サービス「Hulu」では完全版を配信していくという。
『スッキリ』放送後、ネット上では「THE FIRST」のオーディション参加者の実力の高さが早くも話題になっている。さらに、日本テレビとジャニーズ事務所の蜜月ぶりが広く知られているためか、「日テレが“非ジャニ”グループに密着するなんて、驚いた」という反応もあるようだ。
昨年『スッキリ』が密着した「Nizi Project」はブームになり、プロデューサーのJ.Y. Park（パク・ジニョン）の日本での知名度も高まった。「THE FIRST」でもSKY-HIのカリスマ性が際立っており、同様にブームが巻き起こるかもしれない。
ボーイズグループのオーディションといえば、今月から『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』（GYAO！）のレギュラー放送がスタートしたほか、BTS（防弾少年団）らが所属するBig Hit Entertainmentの日本法人・Big Hit Japanが日本を基盤に活動する新グループのメンバーを募集する「Big Hit Japanグローバルデビュープロジェクト」が年内デビューを目標に始動したため、今年は複数グループのデビュー時期が被る可能性もありそうだ。
また、K-POPブームの影響からか、最近はダンススキル向上を目指すジャニーズグループが増えており、今後、実力派ボーイズグループによるファンの取り合いが過熱しそうな予感だ。
（文＝鈴木紬）
＜ライタープロフィール＞
芸能誌の編集者を経て、エンタメ系ライターとして活動。関心のあるジャンルは、女性アイドルグループ、K-POP、ドラマ、お笑い、ユーチューバーなど。芸能人のSNSのパトロールが日課。
