Koki,「帯踏み」動画で炎上騒動に見舞われる… 「18歳の子が現場で反対できるわけない」「さすがに可哀想」と同情の声も

斉木順

 元SMAPの木村拓哉と歌手の工藤静香の次女でモデルのKoki,が、まさかの炎上騒動に巻き込まれている。Koki,自身にも批判の矛先が向けられる一方、演出に問題があったとして同情する声や、ひとつの表現として認めるべきとの意見もあり、賛否を呼んでいるようだ。

 問題となっているのは、Koki,が起用されたイタリアの高級ブランド「ヴァレンティノ」の広告。3月中旬にKoki,が出演している動画や写真が、ヴァレンティノの日本公式サイトと公式SNSで公開された。

 動画では、Koki,が白のドレス&ハイヒール姿でポーズをとりながら、地面に敷かれた着物の帯の上を歩くシーンがあった。また、写真ではKoki,が岩に敷いた帯の上に座っているカットや、和室に土足で上がっているものなどもあった。

 これが28日ごろになって、Twitter上で「帯をハイヒールで踏みつけるなんて信じられない」「日本文化を冒とくしている」「ファッションブランドなのに帯作りに携わる人たちへの敬意がない」「ヴァレンティノの商品を踏みつけたらどう思う?」などと批判が殺到。炎上を察したブランド側が、公式サイトの動画やSNSの写真などを次々と削除する事態となってしまった。

 批判の矛先はKoki,にも向けられ、ネット上で「演出を聞いた時点で疑問に思わなきゃおかしい」「帯を踏みつけるなんて抵抗感ないの?」といった厳しい声が。だが、その一方で「18歳の女の子が現場で演出に反対なんてできるわけない」「彼女は監督の演出に従っただけでしょ」「言われたとおりにやっただけで批判されるのは可哀想」と同情的な意見も多く上がっている。
 
 また、今回の動画は東京を拠点に活動する中国出身のフォトグラファー、フィッシュ・チャンが撮り下ろしたが、彼女は寺山修司が監督したフランス映画『草迷宮』からインスピレーションを得たとしている。

 三上博史のデビュー作としても知られる同映画は、泉鏡花の小説をベースに寺山の独特の演出が炸裂。劇中、裸の少年が砂の上に敷かれた反物の上を全力疾走するシーンなどがあり、どうやらこれに影響を受けたようだ。

 ネット上では「元ネタがそうなら仕方ない」「配慮が足りなかったけどオマージュなら大目に見てもいいのでは」といった声があるが、同時に「センスが悪すぎる」「安易にインパクトあるシーンだけ拝借するべきではない」といった意見もあり、賛否両論となっているようだ。

 騒動を受けて、同ブランドは30日にSNSなどで謝罪文を公開。まず「日本の文化を冒涜するような意図は全くなく、このシーンで使われた帯も、着物の帯ではありません」とKoki,が踏んでいたのは厳密には着物の帯ではなかったと釈明したうえで、「多くの方を不快な思いにさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます」と謝罪。「当該コンテンツについては、ただちに削除いたしました」とも報告している。

 だが、問題の動画は現在もSNSなどで拡散され続けており、しばらく炎上は収まりそうにない気配だ。
 
 思わぬ炎上騒動に巻き込まれてしまったKoki,だが、これをきっかけに「ハイブランド路線にケチがついてしまうのでは」と危惧する声も上がっている。この路線は母親の工藤のプロデュースによるものともいわれ、2018年に15歳で「ブルガリ」や「シャネル」のアンバサダーに就任し、今回は「ヴァレンティノ」の広告キャンペーンに起用と、驚くべき手腕を発揮していたはずだった。
 
 今回の炎上騒動尾によって路線変更することはあるのか、敏腕プロデューサーの「静香ママ」はどのように判断するだろうか。
(文=斉木順)

<ライタープロフィール>
 雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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