森七菜、新事務所・SMAとエージェント業務提携… ゴタゴタ騒動で正式な移籍に「待った」か

斉木順

 移籍騒動の渦中にあった女優の森七菜が、二階堂ふみらが所属する大手芸能プロ「ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)」とエージェント業務提携を行うことが24日に正式発表された。完全な「移籍」ではなかったことに対し、あらぬ憶測が飛び交う事態となっている。

 今回の発表は、SMAのホームページ内で「この度、株式会社ソニー・ミュージックアーティスツは、森七菜さんに関しましてエージェント業務提携を行う事となりました」と報告され、森のコメントとして「この度はファンの皆様、関係者の皆様にご心配をおかけしてしまい申し訳ありません。感謝の気持ちを忘れず、皆様に笑顔を届けられるよう努力してまいりますので引き続き応援頂ければ幸いです」という一連の騒動への謝罪の言葉も記されている。

 森をめぐっては、14日前後に公式Instagramや前事務所のプロフィールが予告なく削除されたことで騒動が表面化。「引退?」「スキャンダル?」などとさまざまな憶測を呼んだが、ほどなく「SMAに移籍する方向で調整している」と明らかになった。

 一部スポーツ紙の報道によると、森が前事務所に契約解除を申し入れたのは昨年12月。契約は今年以降も残っていたとされ、通常なら大揉めになって騒動が長引くところ。普通なら数カ月、下手すれば年単位のトラブルとなってもおかしくないが、今回は申し入れからわずか1カ月ほどで契約解除と新事務所との提携が実現したことになる。

 気になるのは、所属ではなく「エージェント業務提携」という契約形態になったこと。20日に行われた主演映画『ライアー×ライアー』(2月19日公開)の完成披露舞台あいさつにSMAスタッフが同行していたと報じられ、営業活動などの仕事の窓口としての機能だけでなく現場マネージメントまでSMA側が担当していると推測されることから「実質的にはSMA所属」「限りなく移籍に近い提携」と見る向きもある。

 それなら正式に所属ということにすればよさそうなものだが、業界内では「SMA側が慎重になった」という見方があるようだ。

 森の移籍騒動に関しては、一部で「ステージママ」ともいわれている母親の存在が大きく影響したとされる。24日付の「日刊ゲンダイDIGITAL」では、森の母親とSMAの系列会社スタッフが移籍話を進め、SMA本社のあずかり知らぬところで事態が進展していたと指摘している。

 中堅規模の芸能事務所なら引き抜きなどの強引な手法を使うこともあるが、SMAほどの大手となると他の事務所と契約中のタレントを引き抜くようなことはほぼない。母親と系列会社スタッフが暴走し、会社として引き抜きを指示したと疑われたくないSMAがひとまず「エージェント業務提携」という形にした……という可能性がありそうだ。

 いずれにしても、今回の騒動は森にとって大きなマイナス。森のフレッシュなイメージが「ゴタゴタ」の印象で曇ってしまったようにすら感じられる。人気急上昇中の森を獲得できたものの、騒動でイメージに傷がついてしまったうえに「引き抜き」まで疑われたとなれば、SMA側がすぐに「所属」としなかったのもうなずける。

 今回の騒動によってブレイク中だった森の勢いに陰りが生じるのではないかと推測する声もあるが、新天地でゴタゴタの印象を吹き飛ばす活躍を見せてくれることを期待したい。
(文=斉木順)

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 雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

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