ジャニーズJr.内ユニット「MADE」(現在は解散)の元メンバー・稲葉光が、ジャニーズ事務所を退所する予定であることが19日付の「文春オンライン」(文藝春秋)で報じられた。同事務所の滝沢秀明副社長との関係がうまくいかなくなったことが背景にあると伝えられ、ファンの間で「タッキー体制」の是非が物議を醸している。
昨年秋、稲葉は元アイドルとのスキャンダルを報じられていた。滝沢副社長は自身が担当するジャニーズJr.のスキャンダルに厳しく、重い処分が下される可能性がささやかれた。ところが、同記事によると処分は一切なく、稲葉が謝罪しても滝沢副社長は「気をつけろって言っただろ」とそっけなく言っただけだったという。
稲葉はこの一件で「滝沢くんに期待されてない」「居場所がない」と痛感したそうで、17日に千秋楽を迎えた舞台の仕事を最後に退所する意向だという。記事では、稲葉が「滝沢くんともっとうまくやっとけばよかった」と後悔していたというエピソードが紹介され、ジャニーズ事務所内に「滝沢氏に気に入られなければ売れない」という空気が流れているとも報じられている。
一部ファンの間では、ジャニーズJr.を統括する滝沢副社長の「好き嫌い」の激しさがかねてから話題になっていた。滝沢副社長のお気に入りを意味する「タキニ」という言葉まで生まれ、デビュー間もない時期に地上波で初冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)が放送されるなど猛プッシュされているSnow Manは「タキニ」の筆頭格といわれる。
また、記事によると滝沢副社長が特に親しくしているのがA.B.C-Zの河合郁人、Snow Manの深澤辰哉、Kis-My-Ft2の北山宏光の3人だそうで、最近の彼らの売り出され方を見ると納得できる部分がある。「滝沢氏に気に入られなければチャンスすら回ってこないのが現状」とまで報じられており、これに一部ファンからは“独裁体制”と揶揄する声が上がっているようだ。
先日、ジャニーズJr.では“リストラ制度”ともいわれる「満22歳での活動終了制度」の導入が発表されたばかり。満22歳以降のジャニーズJr.としての活動継続については「事務所との合意が必要になる」とされているが、これにも「つまりタッキーに気に入られているかどうかでは?」といった声が寄せられている。
稲葉の場合はスキャンダルを起こしたという自身の問題もあるが、滝沢副社長との関係がうまくいかずに将来が見えなくなり、さらに「22歳定年制」の導入が発表されたことで30歳の彼がプレッシャーを感じ、退所の決断に至った可能性がある。
ネット戦略を解禁するなどさまざまな改革を推し進めてきた滝沢副社長だが、もし特定のメンバーやグループが「タキニ」として優遇され、そうでない場合は「居場所がなくなる」という現状があるとすればファンは複雑。最近は“アンチタッキー”のジャニーズファンも増加しているといわれ、今後も「タッキー体制」は賛否を呼びそうだ。
(文=沖田義豊)
<ライタープロフィール>
ジャニーズ好きの男性ライター。現役ジャニーズはもちろん、辞めジャニの動向チェックも怠らない。ライバルは青木源太アナ。