俳優の木村拓哉が3日に公開したInstagramの投稿で「キムタくん」と名乗ったことが話題となっている。
木村が名乗った「キムタくん」という名前は、同日放送された『VS魂』(フジテレビ系)でジャニーズ事務所の後輩であるKing & Prince・平野紫耀が提案したニックネーム。
ほぼ初対面の木村に恐縮していた平野だが、ジャニーズでは先輩を「くん」付けで呼ぶ慣習があることから、「(木村に対しても)くんって呼んでみたい憧れもありまして」と、恐る恐る願望を明かした。しかし「木村くん」と呼ぶことには抵抗があったようで、「行きついた結果が……あの、“キムタくん”という……」と、“キムタク”と“くん”を合わせた独自のニックネームを考案した。
事務所の大先輩に対して失礼とも取れるこの呼び方だが、木村のリアクションは意外にも「あり、あり、あり、あり」と容認姿勢。これに、番組MCの相葉雅紀やゲストの関ジャニ∞・大倉忠義が「僕らでも“木村さん”だよね」と驚くと、平野も「じゃあ僕も先輩に従って木村さんで……」と改めようとしたが、木村は「キムタくんだろ!」と平野に“キムタくん呼び”を促したのだった。
Instagramではいつも文末を「拓哉」で締め括っている木村だが、3日の投稿ではこのやり取りにちなんで「キムタくん」を採用。ネット上では、「キムタクも面白がっててよかった笑」「空気を読んだキムタクのノリが素晴らしい。さすがだと感じました」といった声が上がっている。この先輩としての懐の深さに、平野のファンも好印象を受けたようだ。
一方で、木村は「キムタク」というニックネームについては複雑な思いがあったようだ。木村と親交の深いタレントの明石家さんまは、2017年3月18日放送の『ヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)で「ファンに言われるのはエエけどね。同業者に『キムタク』って言われるのが一番嫌いみたい」と話しており、“キムタク呼び”があまり好きではなかったようだ。
木村は、13年10月11日放送の『A-Studio』(TBS系列)でも、番組MCの笑福亭鶴瓶が「みんながキムタクって呼んで、すごいな」と話すと、このニックネームで認知されていることに対し「整理がついた」と、複雑な心境をのぞかせながら受け入れていることを明かした。
今では後輩から「キムタくん」と呼ばれれば、自らその名前を使う茶目っ気も見せる木村。その懐の深さは、「キムタク」というニックネームに対する長年の葛藤から育まれたものなのかもしれない。
(文=山岡四郎)
<ライタープロフィール>
お笑い芸人を志して養成所に通うも数回通って挫折。その後雑誌編集を経て現在はフリーライターおよびデザイナーとして活動中。芸能界が好きすぎて一日中テレビを観ながらYouTubeを観ています。