元AKB48で女優の前田敦子が年内で太田プロダクションとの契約を終了することが発表されたが、この独立劇に秋元康氏が絡んでいると一部で報じられている。
前田の年内退所は22日に発表された。太田プロから「所属という形ではなくなるが、引き続き出来る限りのサポートを続ける」とのコメントが発表されていることから「円満独立」と見られていたが、事務所との確執があったと報じるメディアもある。
24日発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、秋元氏の意向で前田が独立することになったと報じている。前田は「芸能以外の仕事」にも意欲を見せていたものの、事務所側がこれを認めなかったため、秋元氏に相談。これを受けて秋元氏から「辞めさせてやれよ」と指示が出たという知人のコメントが紹介されている。こうしたやり方は事務所幹部の怒りを買ったが、秋元氏がフォローしたことにより、最終的に表向きは円満に独立すると発表できる形に落ち着いたのだという。
AKB48を2012年に卒業している前田の待遇を秋元氏が決めるというのは不思議な構図に見えるが、同グループの総合プロデューサーである秋元氏と、メンバーが所属する事務所の関係には特殊な面があるという。
前田や大島優子、指原莉乃が所属する太田プロにおよそ40年間所属し、昨年6月に退所した山田邦子は、自身のYouTubeチャンネルで22日に公開した動画の中で、「AKBは、卒業してから各事務所にギャラが入るっていう“変な約束ごと”があった」と暴露。AKB48のメンバーが所属していても、グループ在籍時はギャラがすべて「AKB本体」に渡される仕組みになっていると説明し、太田プロの社長が当時「儲かんないねこれ!」「経費ばっかかかるね!」と怒っていたと明かした。
これが事実であれば、卒業後の13年からようやく前田のギャラが太田プロに入るようになったのに……と、少なからず確執が残っている可能性は十分にある。
高橋みなみは、23日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)で「Go To トラベル」の停止をめぐる問題を話す際、「秋元先生が『誰かになにか言うときは嫌われる勇気を持て』って言ってたんですよ」と、論点のずれた話を始めたことで批判を受けたが、前田にしろ高橋にしろ、元AKB48のタレントは、卒業後も「秋元先生」の強い影響下にあるようだ。
(文=宇原翼)
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雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。ジャニーズやLDHを中心に、音楽・ドラマ・アニメ・バラエティ番組などを日々チェックしている。紅白出場の某歌手とはマイミクだったことも。