YOASOBI「CD未発売」でビルボード年間1位の快挙! 米津玄師、ヨルシカ、Eve… 再注目されるボカロ文化の功績

編集部

 ビルボードジャパンが年間チャートを発表し、男女音楽ユニット・YOASOBIの「夜に駆ける」が年間総合ソングチャートで1位となった。CDを発売していないアーティストとしては史上初の快挙となる。

 合成音声ソフト「ボーカロイド」で楽曲を制作し、投稿する「ボカロP」として活動していたAyaseと、シンガーソングライターのikura(幾田りら)によって2019年に結成されたYOASOBI。小説・イラスト投稿サイト「モノコン2019」でソニーミュージック賞の大賞に輝いた『タナトスの誘惑』という話を楽曲化するというオファーから始まったユニットで、「小説を音楽にする」をコンセプトとしている。

 「夜に駆ける」はこの『タナトスの誘惑』を楽曲化したもので、YOASOBIの第一弾リリースとして2019年11月16日にMVが公開されると、ストーリー性のある歌詞に沿ったアニメーション映像が大きな反響を呼び、ビデオは公開からおよそ1カ月で100万回再生を記録した。

 ここから、音楽ストリーミングサービスの「Spotify」や短尺動画共有アプリ「TikTok」で人気を集めるなど火が点き、2020年6月1日付のオリコン週間合算シングルランキング、ビルボードジャパン総合ソングチャートで共に1位を獲得。直前には地上波テレビ番組への出演もあり、YOASOBIは時代の寵児として注目された。

 ビルボードジャパンは、YOASOBIの年間1位について、ネットの積極的な活用も大きかったのではと分析しているが、コロナ禍で動画の需要が伸びたことも人気を後押ししたのではないだろうか。YOASOBIとファン層が重なるとされる「ヨルシカ」や、シンガーソングライターの「Eve」も今年活躍が目立ったが、彼らもYOASOBI同様にアーティスト本人はあまり姿を見せず、アニメーションなどの映像を前面に出し、歌詞も含めてファンが考察したくなる世界観を構築した動画で視聴者の心を掴んでいる。

 彼らは、ボーカロイド「初音ミク」の誕生をきっかけにニコニコ動画を中心に盛り上がった“ボカロ文化”の影響を受けていると指摘されている。実際、YOASOBIやヨルシカのメンバーにはボカロPがおり、Eveもニコニコ動画で「歌い手」として活動を始め、ボカロPだったこともある。

YOASOBI「CD未発売」でビルボード年間1位の快挙! 米津玄師、ヨルシカ、Eve… 再注目されるボカロ文化の功績のページです。エンタMEGAは、エンタメ音楽の最新ニュースをいち早くお届けします。芸能ニュースの真相に迫るならエンタMEGAへ!