三浦春馬、最後の主演映画『天外者』公開! 新時代を切り開く才人との惜しまれるお別れ

長野辰次
三浦春馬、最後の主演映画『天外者』公開! 新時代を切り開く才人との惜しまれるお別れの画像1(c)2020「五代友厚」製作委員会

 2020年7月18日に亡くなった俳優・三浦春馬の最後の主演映画『天外者』が公開される。時代劇に主演するのは初めてだったが、座長として明るく現場を盛り上げていたそうだ。スケジュールの都合で台本の読み合わせに参加できなかった三浦翔平のためにホン読みに付き合うなど、三浦春馬の「いい人」エピソードは今も尽きない。

 三浦春馬が『天外者』で演じたのは、幕末に活躍した五代友厚。薩摩藩の藩士の家系に生まれた五代は、幼い頃から天外者(てんがらもん)と呼ばれていた。「飛び抜けた才能の持ち主」という意味の鹿児島弁だ。

 武家ながらビジネス感覚に優れ、明治政府樹立後は権力の座に執着せずに野に下り、大阪商工会議所や大阪証券取引所を設立するなど、関西経済界の立役者となる。NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』では、ディーン・フジオカが演じていた役だ。

三浦春馬、最後の主演映画『天外者』公開! 新時代を切り開く才人との惜しまれるお別れの画像2(c)2020「五代友厚」製作委員会

 2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』は渋沢栄一が主人公となるが、同時代を生きた五代は「東の渋沢、西の五代」と称された人物だった。その五代の波乱万丈の生涯を、『利休にたずねよ』(2013年)の田中光敏監督と脚本家の小松江里子は、上映時間109分の中でギュッと凝縮して描いている。大河ドラマを1時間50分足らずで鑑賞するようなスピーディーさとなっている。

 物語は幕末の長崎から始まる。五代は常に時代を先取りし、才能が溢れ過ぎているために、格式を重んじる武家社会では浮いてしまっていた。生意気な五代のことを嫌う人間も多かった。五代は同じような境遇の土佐出身の坂本龍馬(三浦翔平)と出会う。のちに三菱商会を設立する岩崎弥太郎(西川貴教)とも懇意になる。海外に目を向け、これからの日本の進む道を熱く語り合う。新しい時代の夜明けを、五代たちは迎えようとしていた。

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