注目の若手俳優、村上虹郎と芋生悠が初共演！ 小泉今日子初プロデュース映画『ソワレ』

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　小泉今日子は、主演作『風花』（2001年）でタッグを組んだ相米慎二監督から「キョンキョンはプロデューサーに向いている」と言われたことがあるという。相米監督は『風花』が公開されて間もなく、53歳の若さで亡くなった。小泉は本作でプロデューサーデビューを果たし、相米監督から贈られた言葉を実現したことになる。ベッドシーンに体当たりで挑んだ芋生にとっても、俳優たちのことを気遣える小泉がプロデューサーだったことは、安心要素だったに違いない。

　逃亡生活を続ける中で、翔太が本来持っていた優しさを見せるシーンがとても印象的だ。介護の仕事でタカラの手が荒れていることに気づいた翔太は、タカラが眠っている間に、こっそりと彼女の爪にマニキュアを塗る。現実世界から逃げ出しても、事態が好転するわけではない。でも、翔太がふと見せた優しさが、深い井戸のような孤独な闇の中にいたタカラの心を救うことになる。

　プロデューサーの豊原功補と小泉今日子、そして外山文治監督。この３人の顔合わせによる、世間からはみ出した者たちの青春映画。もう何本か観てみたいと思う。
（文＝長野辰次）　

『ソワレ』
プロデューサー／豊原功補　共同プロデューサー／前田和紀　アソシエイトプロデューサー／小泉今日子　監督・脚本／外山文治
出演／村上虹郎、芋生悠、岡部たかし、康すおん、塚原大助、花王おさむ、田川可奈美、江口のりこ、石橋けい、山本浩司
配給／東京テアトル　PG12　8月28日（金）よりテアトル新宿、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸ほか全国公開
（c)2020 ソワレフィルムパートナーズ
https://soiree-movie.jp