注目の若手俳優、村上虹郎と芋生悠が初共演! 小泉今日子初プロデュース映画『ソワレ』

長野辰次
注目の若手俳優、村上虹郎と芋生悠が初共演! 小泉今日子初プロデュース映画『ソワレ』の画像1

(c)2020 ソワレフィルムパートナーズ

 少女コミック原作ではないが、映画『ソワレ』は主演俳優の村上虹郎と芋生悠がキラキラと輝く感動作だ。本作が長編2作目となる外山文治監督のオリジナルストーリーを、俳優の豊原功補と小泉今日子がプロデューサーを務め、映画化している。キャリア充分な俳優2人はプロデュース業に徹し、若い村上と芋生は余計なプレッシャーを感じることなく、素の魅力を余すことなくカメラの前で放ってみせている。

 舞台となるのは和歌山。東京で売れない舞台俳優をしていた翔太(村上虹郎)は、高齢者施設で開かれた演劇ワークショップに参加し、高齢者を相手に芝居の稽古に取り組む。物語序盤となる高齢者施設のパートは、ドキュメンタリータッチでリアルに描かれている。そんな中、翔太は施設で働く同世代の女の子・タカラ(芋生悠)と出会う。真面目に働くタカラだが、どこか陰を感じさせ、翔太は妙に気になっていた。

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(c)2020 ソワレフィルムパートナーズ

 地元のお祭りの日、タカラが刑務所から出所したばかりの実の父親(山本浩司)に襲われるという事件が起きる。近くに居合わせた翔太は、とっさにタカラの手を取って、その場から逃げ出す。タカラの父親は血を流して倒れ、ふたりは警察から追われるはめに。ふたりの道ならぬ、逃避行劇の始まりだった。

 タカラは高齢者施設で献身的にお年寄りたちの世話をしている。翔太は人気俳優になるという夢に向かって突き進んでいる。どちらもやりがいのある職業に就いているわけだが、やりがいだけで生きていけるほど現実世界は甘くない。

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(c)2020 ソワレフィルムパートナーズ

 タカラは認知症のお年寄りに振り回され、全身ボロボロ状態。メイクして、おしゃれする心の余裕も失っている。翔太は演劇では食べていけず、オレオレ詐欺に加担して生活費を稼いでいた。将来の見通しは暗い。世間からやりがいを絞るだけ絞られ続けるふたりは、のしかかる現実世界から逃げ出そうとする。手を取り合った瞬間、ふたりはキラキラと輝き始める。介護現場のリアルさや役者生活のシビアさといった現実社会の闇部分が描かれている分、ふたりの輝きがいっそう強く感じられる。

 中村文則原作の犯罪映画『銃』(2018年)に主演、テレビドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)でも自然な演技を披露し、若手俳優として注目度の高い村上虹郎だが、今回は繊細な演技を要する難役だった。役づくりに悩む村上に対し、プロデューサーの豊原は「ギターボーカルじゃなくて、ベースボーカルなんじゃない?」というアドバイスを送っている。主演俳優として前へ前へ出るのではなく、一歩引いてヒロインをそっと支える役であることを、そのひと言で村上は理解した。

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