「実写のあとにアニメ化された作品ということで、17年公開の『打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？』もかなり賛否が分かれたので、それを思い出した人も少なくないようです。
ただ、そもそも原作は短編集のうちの一篇で、映画化するにあたり話が短すぎたためか、実写版はかなり内容を膨らませています。それに今回の映画は、別に“実写版のアニメ化”を謳っているわけではなく、あくまで“小説の映像化”です。“新たなジョゼ”とも紹介されており、実写版とはまったくの別物だと考えるべきですが……。それだけ実写版がみんなの記憶に残っているということなんでしょう。公開後も、実写版との比較でいろいろと言われそうです」（同上）
主人公である恒夫とジョゼの声は、俳優の中川大志、清原果耶がそれぞれ担当。共に国内長編アニメ作品の主演声優は初挑戦だが、特報映像へのリアクションを見るかぎりでは、ふたりの芝居は概ね好評のようだ。アニメーションならではの表現で、実写版とは異なる、新たな『ジョゼと虎と魚たち』が生まれることを期待したい。
