制作姿勢に批判が集まる『テラスハウス』 番組づくりの根底にあったのは…

編集部
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 フジテレビの恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演していた女子プロレスラー木村花さんが自殺し、インターネット上で誹謗中傷を受けていたことで、テレビ局の制作姿勢に批判が集まっている。内情をスクープした「週刊文春」(文藝春秋)の誌面では、番組スタッフから過剰な演出や指示が出演者になされていたことが報じられた。なぜこういった番組づくりが行われたのだろうか。

「ドラマ性やストーリーを浮き上がらせるために、放送倫理を度外視して視聴者の関心を集めようとしていたことが要因の一つ。視聴率優先主義のため出演者選考の段階からルックスや個性があるタレントの卵やちょっとした有名人をピックアップするようになっていました。出演者にはより劇的な展開になりやすい“キャラクター”が求められ、台本の存在も指摘されています。

フジテレビの遠藤龍之介社長は7月3日の会見で、『出演者へのお願いや提案はあったが、感情表現を捻じ曲げるような指示は出していない』としています。年々きびしくなっているコンプライアンスや放送コード上、あからさまなヤラせはなかったのかもしれないが、グレーゾーンのギリギリをついた仕込みはあったと言わざるをえませんよ」(テレビ局関係者) 

 リスクを冒してまで数字を追い求めコンテンツをつくる理由はどこにあるのか。

「『テラスハウス』の場合、Netflixで配信されていたことが大きい。海外でも人気がある『テラハ』の成功によって、局は新たなビジネスモデルが構築できると踏んでいたようです。日本のテレビ業界は縮小傾向にあり、キー局が配信業務を通じて海外に進出できれば収益源の確保にもつながる。日本のテレビマンとしては、新たな挑戦でこれまでと違う潮流をつくる大事な番組だったのです。ところが、ビジネス面に目を奪われ、過激さを求めすぎたゆえに、悲劇が生まれた。この事実を直視しなければなりません。日本だけでなく海外でも同様に恋愛リアリティー番組で自殺する事案が多発していて問題視されていますから……」(同)
 
 フジテレビはいまのところ社内調査を行っただけだが、人が1人亡くなっているだけに客観的な検証を行うなど真摯な対応が求められている。

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