昨年7月、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対して「退所したSMAP元メンバー3人の番組起用を妨げるような働きかけがあった場合は独占禁止法違反につながる恐れがある」と注意したと報じられた。これがテレビ各局の「ジャニーズ忖度」に変化をもたらすことになったようだ。
「特に、公共放送であるNHKとしては『NHKにはジャニーズへの忖度など存在しない』と世間にアピールする必要がある。3月上旬にNHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』に稲垣吾郎が出演し、4月には音楽番組『SONGS』に香取慎吾が登場。それに続くアピールの決定打が、草なぎの大河出演です。民放各局も同じようにアピールしたいでしょうから、ジャニーズタレントとの共演の可否にかかわらず、退所組の地上波出演は今後増えると考えられます」(同前)
最近は人気ジャニーズタレントの退所が相次ぎ、ネットを中心とした活動で盛り上がっているケースが多々ある。ネットに押され気味のテレビ業界としても「ジャニーズに忖度して起用しない」とは言っていられない状況だ。最初に「忖度の慣習」に風穴を開けるのは「新しい地図」になるのか、今後の動向に注目したい。