テレビ局を訴えたらどうなる? 近年の法廷バトルの顛末!!
編集部

元妻がゲストとして出演し、収集したミニチュア玩具を紹介したが、番組の中で元妻は男性との離婚について話を切り出し、「結婚してから生活費を一切もらえなかった」との趣旨の発言が放送された。 これに対して、原告側は「人気番組での発言によって社会的評価が低下した。内容も虚偽なのに、テロップを付けるなどして面白おかしく編集して放送した」と主張している。 大手制作会社の幹部は、今回の訴訟に至った経緯をこう明かす。 「出演した元妻という女性は番組を面白くするため、かなり話を盛りまくっていた印象です。それに対して元夫が激怒したんでしょう。まあ、TBSとしては、ああいった番組は制作会社にほぼ丸投げしているでしょうし、“もらい事故”くらいにしか思っていないでしょう。おそらく、制作会社が何らかの責任を取らされることになるんじゃないですかね」 何かと“炎上”しやすい昨今。
世間のテレビに対する風当たりは強く、視聴者からの番組へのクレームなどは一昔前に比べると格段に増えているようだが、その内容を巡って訴訟沙汰になるケースも珍しくない。 09年にはNHKが放送した日本の台湾統治を扱った番組で名誉を傷つけられたとして、出演した台湾先住民族の女性が損害賠償を求め提訴。
一審では名誉毀損を認めずに女性の請求を棄却、二審ではNHKに100万円の支払いが命じられたが、今年1月に最高裁は女性の請求を棄却し、女性の逆転敗訴が確定した。 また、11年には里子の女児を暴行して死なせたとして逮捕され、傷害致死罪で実刑が確定した女性受刑者が、証拠隠滅を図ったとするフジテレビの報道で名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めて提訴。
15年に東京地裁は「報道は事実でなく、裏付け取材が不十分」としてフジに20万円の支払いを命じた。 さらに、近年大きな話題を集めたのが、現在は日本テレビのアナウンサーとして活躍する笹崎里菜アナが、入社前の13年に同局を訴えた騒動だ。 笹崎アナは大学生時代に同局のアナウンサー職の内定を得たものの、「ホステスの勤務歴があった」として内定を取り消されたことに納得できず、同局を相手に地位確認請求の訴訟を起こした。
結果、同局との和解が成立して入社が受け入れられ、現在はアナウンサーとして活躍している。