吉岡里帆、シリアス路線へ見事に転身… 感受性と表現力を武器にヒット作に出会えるか

編集部

 女優・吉岡里帆の最近のシリアスな演技は、まさに実力派女優と呼べるものだろう。

 吉岡は、東日本大震災の発生当時の福島第一原子力発電所に留まった50名の作業員たちの生き様を描いた映画『Fukushima 50』や、沖縄戦の悲惨さを伝える映画『島守の塔』(2021年公開予定)など、シリアスな演技が必要とされる作品に立て続けに出演。彼女の真骨頂とも言える、豊かな感受性と表現力を遺憾なく発揮している。

『Fukushima 50』について吉岡は、「生きていてほしいと願いながら、強く誰かを待ち続けていたこと、震災の時に避難所にいた方たちの心を映画で伝えることができていたら、とても嬉しいです」と、作品への思いを語った。

 吉岡といえば、下積み時代が長かった女優としても知られている。オーデションになかなか受からず、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』ではのんに、アニメ映画『バケモノの子』の声優では広瀬すずに活躍の場を奪われるという経験も。女優志望だったにもかかわらず、本望ではなかったグラビアアイドルとして活動していた過去の持ち主でもある。

 そんな吉岡は2015年に放送されたNHK連続テレビ小説『あさが来た』で演じた丸メガネの“のぶちゃん”役でブレイク。その後も、結婚情報誌「ゼクシィ」の9代目CMガールに起用され、17年には話題作『カルテット』(TBS系)で存在感を発揮し、一気に人気女優に駆け上がった。

 3月に行われた「第43回日本アカデミー賞」では、映画『パラレルワールド・ラブストーリー』『見えない目撃者』での演技が高く評価され、新人俳優賞を受賞。今、最も旬の若手女優といえるだろう。

 しかし、吉岡には代表作と呼べる大ヒット作品や高評価作品がないことも事実。こればかりは、自分の実力だけでなく「出会い」が大事になるが、それを呼び寄せられるかどうかも、彼女の常日頃の演技への取り組み方や、芸能界で唯一無二のポジションを築いていくことが重要になってくるだろう。まだまだ可能性を踏めた、吉岡の女優としての活躍に期待がかかる。

吉岡里帆、シリアス路線へ見事に転身… 感受性と表現力を武器にヒット作に出会えるかのページです。エンタMEGAは、エンタメの最新ニュースをいち早くお届けします。芸能ニュースの真相に迫るならエンタMEGAへ!