お笑いコンビ「やさしい雨」解散に見る、大人気芸人とのキャラかぶり

編集部

 4月18日、太田プロダクション所属のお笑いコンビ「やさしい雨」が6月でのコンビ解散を発表。松崎克俊は芸能活動を続け、相方の吉本純は芸人を引退する。

 やさしい雨といえば、アニメ、漫画、ゲームなどサブカルオタクである松崎の知名度が高い。芸人としての収入がわずかでありながらアニメグッズを買いまくり、出演したラジオ番組の中では、コミケで(3日で)30万円を使ったことや借金が130万円ほどあると語っている。

 私生活では二次元の美少女キャラを妻に見立て、現実の女性との交際経験がないにもかかわらず、3人の嫁とゴミ屋敷で暮らす様子が『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で取り上げられたこともある。そうしたガチオタでサイコパスなキャラは以前から注目されており、2012年には『キャラクターが好きすぎて生きるのが辛い。』(太田出版)を上梓している。

 こういったいわゆる“ポンコツ(っぽい)キャラ”で、現在大人気の芸人がいる。それが同じ事務所の後輩「宮下草薙」の草薙航基だ。松崎はガチ度が高い分、草薙のような「愛され要素」が薄いようにも見える。ちなみに先輩芸人の有吉弘行は、自身のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)の中で、元トップリードの和賀勇介と松崎に「宮下草薙は忙しすぎるみたいだし。お前らは、あっという間に(後輩芸人に)置いていかれて、恥ずかしいな。どういう気持なのか」と公開説教している。

 今テレビ業界を席巻しているのは、EXITや霜降り明星など「お笑い第7世代」。やさしい雨の結成は2004年で、今年芸歴17年目と、お笑いの世代でいえば第5から第6に該当するベテランだ。『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)や『エンタの神様』(日本テレビ系)の兄弟番組(『エンタの天使』)にも出演経験があり、まったく売れなかったわけでもない。

 それでも解散に至ってしまったのは、お笑い業界の弱肉強食ぶりをよく表してもいる。コンビとしてはお笑い第7世代ブームに乗れなかったが、今後もピン芸人を続ける松崎の踏ん張りに期待したいところだ。
(文=相川ナロウ)

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