“第二のピース・又吉”、文學界新人賞の候補だった注目の芸人小説家は?

編集部

 芸人の小説家といえば、『火花』(文藝春秋)で芥川賞を受賞したピースの又吉直樹がよく知られているが、それに続くかもしれない芸人小説家に注目が集まっている。

 4月7日発売の『文學界』(同)で第125回文學界新人賞が発表されたが、マシンガンズ・滝沢秀一と、ピン芸人の斉藤紳士の作品が最終選考に残っていたのだ。結果、受賞は逃したものの、純文学新人賞に芸人がふたり並んだことになる。

「マシンガンズの滝沢は、芸人として活動するかたわら、2012年からゴミ収集会社に正社員として就職しています。早朝の仕事で、昇給もありませんが、芸人の仕事に比べれば安定した収入を得られているようです。この体験をもとにしたエッセイ『このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員が見たあり得ない光景~』(白夜書房)や、夫婦共作となるエッセイ漫画『ゴミ清掃員の日常』(講談社)を出版するほか、講演会などもこなしています」(芸能関係者)

 滝沢はこれまで、ゴミ収集会社で働き、芸人としての活動と並行して小説を執筆。『群像』(講談社)の「新人文学賞」では、最終選考の一歩手前の第四次選考まで進んでいる。

 斉藤の方も、関西を中心にピン芸人として活動する傍ら小説を執筆。これまでに新人文学賞の最終選考に4度も残っている。

「受賞するかは選考委員との相性もあり、最終選考に残っている時点で実力的にプロの作家としてやっていけるレベルだと思っていいはずです。実際に滝沢は、2014年にサスペンスホラー小説『かごめかごめ』(双葉社)で作家デビューしています。ただ、両者ともピース・又吉クラスの知名度があるわけではないので、新人賞をとって箔をつけたいところでしょうね」(書籍編集者)

 ピース・又吉に続く、新たな芸人小説家の今後の活躍に大いに期待したい。
(文=相川ナロウ)

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