余命宣告番組終了、医療系バラエティは過去にも問題に?

編集部

 芸能人に健康診断を行い余命宣告を行う『名医のTHE太鼓判!』(TBS系)が3月いっぱいで終了することがわかった。この番組では演出家の宮本亜門氏が前立腺がんを発見するなど、実際に役立つ場面もあった。さらに不摂生キャラが板についた安田大サーカスのクロちゃんは、『水曜日のダウンタウン』(同)をはじめとするドッキリ系企画とともに、不健康芸人として活躍していたのは確かである。医療系バラエティ番組としては、かなり検討したと言えるだろう。

 医療や健康ネタは視聴者の興味を惹きやすいトピックではあるものの、取扱が難しい。過度に恐怖を煽る演出で、過去には問題とされた例もある。

「2004年から09年にかけて放送された『最終警告! たけしの本当は怖い家庭の医学』(テレビ朝日系)ですね。放置しておくと恐ろしい結果になりかねない病気を、実際の症例とともにVTR形式で紹介していくものです。とっかかりは、頭痛や腹痛といった、どこにでも見られるものです。そこに重大な病気が潜んでいる可能性を紹介するものなのですが、おどろおどろしい演出が問題視されることもありました」(業界関係者)

 ただ、番組は煽りVTRばかりではなく、その後は医師と出演者のタレントを交えてのメディカル・ホラー・チェックのコーナーもあった。ここで山田邦子が乳がんを発見するなど『名医のTHE太鼓判!』同様の貢献もあったと言える。

 ただ、こうした番組は「全員が健康」であってはバラエティ番組として成立しない。不健康や危ないポジションを担う人物が必要であり、どうしても煽り気味になってしまうのは仕方がないと言えるだろう。ネットでは「こうした番組に出たいがために、あえて不摂生をするタレントも出てきそう」といった懸念の声も聞かれた。

 人気コンテンツとはいえ、医療、健康系番組には負の側面もあると言えそうだ。(文=相川ナロウ)

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