TKOの木下隆行が窮地に陥っている。昨年に後輩芸人へのパワハラや暴行疑惑が報じられ、その後実質的な活動自粛状態にあると言われている。木下といえばふっくらとした体型から、かわいらしいおじさんキャラを全面に打ち出してきた。だが今回「裏の顔」が明らかになったことで、テレビでの居場所も無くしそうだ。
TKOは1991年デビュー。芸歴的には同期にナインティナイン、くりぃむしちゅー、キャイ〜ンなどが並ぶかなりのベテランである。東京進出に4度失敗したかなりの苦労人である。
1回目の東京進出は1993年の『新しい波』（フジテレビ系）出演である。この番組はナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼなどが登場し選抜メンバーがのちの『めちゃイケ』メンバーへとつながってゆく。だがTKOは、カッコつけ、スカしていたため失敗する。
2回目は1995年の『新品部隊』（同）である。こちらもネタ番組ながら、ネプチューンや猿岩石などほかの関東芸人と仲良くできず、失敗に終わる。3回目も1997年に『東京Ａランチ』（同）へ抜擢されるも担当ディレクターがTBSへ引き抜かれ話が立ち消えとなってしまった。4回目は2003年に『内村プロデュース』（テレビ朝日系）終了にともない失敗に終わる。2回目は自業自得の要素が強いが、3回目、4回目は完全に運が悪かったとしか言いようがない。
2008年ごろに最後の東京進出を思い立ち上京。同年の『キングオブコント』（TBS系）で決勝進出を果たし知名度を上げる。TKOは1999年に出演した『爆笑オンエアバトル』（NHK）で「最低オンエアバトル」を記録し番組終了まで破られなかった。
土壇場、ギリギリに強いコンビであると言えるだけに、木下の再浮上にも期待したいところだ。（文＝相川ナロウ）
