男子初の「スーパースラム」達成へ――。フィギュアスケートの羽生結弦が原点回帰を試みる。
6日に開幕する四大陸選手権へ向け、すでに韓国・ソウル入りを果たしている羽生。ここを勝てば、五輪、世界選手権、グランプリファイナル制覇と合わせ、男子では初の「スーパースラム」達成となる。
前人未到の大記録へ、日本フィギュア界のプリンスが大会前に大きく「動」いた。
フィギュア界に衝撃が走ったのは、1日の夜だった。国際スケート連盟の公式ホームページにある羽生のプロフィールから今季使用していたショートプログラム(SP)の『秋によせて』、フリーの『Origin』の記載が消滅。
替わりに2018年の平昌五輪で金メダルを獲った際に使った、ショパンの『バラード第1番』(SP)、『SEIMEI』(フリー)となったのだ。
羽生がシーズン中にプログラムを変更することは、これがキャリア初の出来事。今大会、ネイサン・チェンらライバル不在の「大本命」に、いかなる心境の変化があったのだろうか。
「メディアには『自分自身が一番目指しているフィギュアスケートとしてできる』『自分らしく滑れるプログラム』と“原点回帰”を打ち明けています。
というのも、最近の羽生選手は昨年の世界選手権でネイサン(チェン)に40点差を付けられる大敗。12月の全日本選手権では宇野昌磨選手に、まさかの後塵を拝す結果となりました。羽生選手が日本人選手に後れを取るのは、実に5年ぶり。本人も相当思うところがあったようです」(記者)