「こうしたテクノロジーで“復活”を遂げた例は、今回のAI美空ひばり以外にもありまして。例えば2015年には、1998年に逝去したX JAPANのギタリストであるhideさんをホログラフィックで再現してライブを行わせるというイベントが行われました。海外を見ても、今年はイギリスでホイットニー・ヒューストンさんを同じくホログラム映像で再現するコンサートツアーが開かれる予定となっています。
ただ、こういうのは、以前の名曲を、あたかも本人が復活したかが如く再現するというのがメインです。今回のAI美空ひばりは、大胆にも新曲を作ってしまったというのが、賛否両論になった原因なのではないかと。ただ、正直完成度的にまだ粗が目立つところもあるので、こうした批判が多く出るかもしれませんが、もっと技術が進歩して、何の違和感もなくなってしまった場合、どうなるのかというのは個人的に興味のあるところです」(音楽系雑誌編集者)
AIによる完全再現が可能となる世の中が到来した場合、アーティストは本当の意味で永遠に生き続けることになるという事だろうか。ただ、今回賛否両論が巻き起こったことや、山下の批判を見る限り、まだまだそれは未来の話のようだ。